季節ごとのユニークな特別展が人気の南足柄市郷土資料館(笠間吉高館長)で、7月15日に「日本の風物詩・団扇(うちわ)展」が始まった。8月31日(木)まで。埼玉県行田市の収集家が提供した300点のうちわが展示されている。
この夏の特別展のテーマを「うちわ」に決めたのは、昨年10月の特別展「伏見人形展」で約2千点の伏見人形を提供したコレクターからの紹介がきっかけだった。 行田市の元公務員で民芸品収集家の岩見徹さん(68)を紹介された郷土資料館の笠間館長(63)が夏の特別展の企画を打診。快諾した岩見さんが明治、大正、昭和に作られた300点余りの収蔵品を提供した。
京、丸亀、房州など全国9カ所の民芸品うちわをはじめ、こんぴら歌舞伎大芝居で関係者に配られたものや昭和40年代に活躍した銀幕スターの肖像画が印刷された宣伝用うちわのほか、岡本太郎がデザインした野沢温泉のものや高島屋が外商の上客に中元に贈った有名画家の大うちわなどが展示されている。笠間館長は「展示品を観るとたかが団扇から、されど団扇へと見方が変わるかも」と観覧を呼びかけている。
期間中の休館日は毎週月曜と8月15日。時間は午前9時から午後4時半。入館料400円(小中学生200円)。郷土資料館/南足柄市広町1544、【電話】0465・73・4570。
郷土資料館では、有料化された2009年を境に来館者数が減り始め、現在は08年の3割(約7500人)まで落ち込んでいる。昨年12月定例会では入館料の値上げ案が上程されたが「多くの方に郷土を知ってもらうべき」と議会が否決した。
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