あしがら写中 Vol.23
開成町の新庁舎建設について▽8月18日に開成町議会で開かれた「新庁舎に関する調査特別委員会」を取材しました。12回目の会合となったこの日は町の担当者に出席を求め、工事に向けた設計について説明を受け質疑を重ねていました。庁舎建設に反対する声も少なからずあったためか、実施設計も終盤を迎えるこの時点においても前向きな提案などが少なく感じました▽小規模自治体としては全国的にも珍しく、人口が増加しているのが今の開成町です。南部の区画整理などを見ると過去のまちづくりが功を奏しているといえます。対称的に現在の庁舎は狭く、職員の勤務環境もお世辞にも良いとは言えません。人口増加を見越していた当時の役場もそこは見落としていたようです▽開成町役場の新庁舎はエネルギー効率に特化した「ZEB(ゼブ)」と言われる建物をめざしています。完成すれば官公庁では初の建物となり、環境省が一目置いているようです。この建物は全国から人を呼ぶ新たな地域資源や町民の誇りになる可能性を秘めています▽そこで重要なのが運用と政策展開です。いずれも建設工事と並行して肉付けに取り組む必要があります。そうしたことを役場だけに任せず、役場も抱え込まずにしていくことで、新庁舎が「みんなのもの」になるような気もします。田舎モダンのみんなの庁舎。完成を楽しみにしたいと思います。