足柄上郡5町が「あしがら地域創生連携推進協議会」を設置し、広域ビジョンの策定を進めていることがわかった。9月6日の開成町議会で府川町長が明らかにした。小田原市と南足柄市の任意協議会が念頭にある。
5町は昨年10月、小田原市・南足柄市「中心市のあり方」に関する任意協議会の発足と並行し、各町の副町長と広域担当課長による協議会を独自に設置。事務局を開成町役場に置き、今年3月に「足柄上郡5町における広域連携に関する調査研究報告書」の中間報告を取りまとめ、従来の広域行政や広域連携と2市の動向を踏まえた対応策の方向性をまとめた。
この中で5町の個性と魅力を生かしつつ、「あしがらエリア」の持続的発展をめざし、中長期的な観点から広域連携の在り方を模索。今後、5町間で考えられる連携分野の抽出や連携における課題を整理してきた。
今年5月には5町副町長と広域担当課長による協議会の名称を「あしがら地域創生連携推進協議会」に改め、開成町の小澤均副町長が会長を務め、【1】広域ビジョンの策定、【2】新たな広域連携事業の構築、【3】2市協議への対応策の検討―を柱に事務レベルの検討作業を本格化させている。
若手も起用
広域ビジョンの目標年次は2040年。5町が直面する「超少子高齢化社会」に対応するための新たな都市機能連携を目的に指針や考え方を整理し、今年度中に「(仮称)あしがら地域広域ビジョン」を策定する。
事務レベルで策定するこのビジョンは、年度内に足柄上郡町村会定例町村会議などに諮り首長の承認を得たうえで5町の共通理解として位置付ける考え。
5町は将来を担う若手職員15人による研究グループも組織し、若い感性を反映させ人材育成の場ともしている。2市の合併による影響の検証と対応策の検討をはじめ、事務効率化などを模索するため11分野のワーキンググループも設置した。
広域連携よりも両市の「合併」を優先する2市協議会の動きとは対称的に、5町は将来の新たな連携を前提とした実務協議を進めている。2市協議会では周辺8町との連携強化策の検討は事実上、棚上げされている。
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