神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

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湯河原町女性防火クラブの会長 加藤 滋美さん 湯河原町福浦在住 53歳

公開:2011年11月18日

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いつでも助けられるように

 ○…藍色の制服姿はさながら消防署員。先日もこの出で立ちで街頭に立ち、火災予防啓発に汗を流した。地域防災力を高めるために結成された女性防火クラブは県内にも点在しているが、湯河原ほど「濃い」訓練を行うクラブも珍しい。総勢23人のメンバーが毎月集まり、AED操作や止血、担架づくりや、ロープの結び方、消防ホースの扱い方など男性顔負けのメニューをこなす。結成2年で全国女性消防操法大会に出場した実績も輝かしい。「動く事は嫌いじゃないし、安心の輪が自分の家族から、地域に広がれば」と歯を見せた。

 ○…山梨県出身で河口湖のほとりで育ち、小中学校時代はバレーやバスケに熱中。高校卒業後に病院で事務の仕事をしていたが結婚を期に別世界に飛び込んだ。今では長靴とエプロン姿。旅館業向けの鮮魚専門店は日が昇る前から電話応対に慌しく、市場から夫と息子が戻ると大量の魚の下ごしらえにかかる。食事は作れる人が作るルール。「自分は主婦ではないです。凝った料理も作らないし。店に6本ある腕のうちの2本にすぎません」。家族であると同時に職場の同志という目線だ。趣味は…と聞くと、それは何?といった顔でしばし沈黙。激務の傍らひっそりと育てている十数鉢のバラについて、思い出すように語った。開花すると切って友人に配るのが何よりの楽しみだとか。

 ○…バッグに不思議な形のキーホルダーをぶら下げている。中から、人工呼吸の際に口に被せる衛生用のマスクを取り出して見せた。道端に人が倒れていたら自分が真っ先に駆け寄るために常備している。常に危機意識を持って過ごしているだけに東日本大震災の映像を目の当たりにして自問した。「もしこれが湯河原だったら、訓練どおり動けるのか」―現場で考えこんでいたら人命は失われてしまう。「だから自然に体が動いてしまう位、訓練しないとね」。一途なコメントにこちらも敬礼したくなった。
 

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