湯河原の「万葉亭」葺き替え材は 富士山麓のススキ
万葉公園の「万葉亭」で14日、カヤ葺きの仕上げが行われた。建物は昭和30年築で、これまでに部分的に葺き替えが行われている。作業を指揮したのは御殿場市に住むカヤ葺き職人・杉山守男さん(52)。父子2代の職人だが、カヤ葺きの建物が減ったせいか、以前よりも道具が手に入りにくい。「ハサミは福井県で作られた特注品。自分で道具を作ることもある」。この日は数人で軒先を刈りそろえる「ヌキ切り」を行った。カヤは富士の自衛隊演習場近くで栽培されたもので、今回は屋根全体を覆うために、約20キロの束を150束分運び込んだという。