婚活+町おこし巨大合コン体験記 小田原城に男女800人集う
男女40人が一斉お見合い
27日に小田原城で巨大合コンが開催され、約800人の男女で賑わった。イベントは1年前に小田原駅周辺の飲食店を会場に始まったもので今回はその第4弾。若者向けの大型合コンは町の活性化につながるとあって全国的に広がっている。南足柄では「街コンバーベキュー」、箱根では「旅コン・イン箱根温泉」といった具合だ。真鶴や湯河原では開催されていない。
今回の主催者は起業を目指しているという安齋透磨さん(29)と小川直人さん(同)。地域の飲食店やボランティアスタッフが支え、1回目と2回目はそれぞれ6百人ほどを動員した。すでに次回はウォーキング行事や日帰り温泉とのコラボも決定しているという。
今回は良縁を掴みたい本紙編集(35歳・男性)も会場の二の丸広場に飛び込んだ。流れていたBGMは合戦の前触れを告げるような「ヤングマン」。ゲートで入場券代わりの紙腕輪を手渡される。参加費は事前振込で2500円、ドリンク・フード類は別料金だ。会場を眺めると男女ともカジュアルな格好で、スーツ姿がちらほら。一角に置かれた金魚すくいコーナーは、知り合った二人の距離を縮める仕掛けだろうか。
湯河原・真鶴からも
女性が入場するたびに男性陣はさりげなく声を掛けるのだが、みな目が笑っていない。男性参加者は489人、女性349人と男性がやや多めだった。やっと話した相手は偶然にも湯河原と真鶴・熱海に住む女性3人組。「私たちは介護関連の仕事で職場に出会いがないんです」。うんうんと頷き合う女性たち。「真鶴や湯河原でこうした行事があったら行く?」との問いに「地元はムリ」と眉間にしわを寄せた。会場脇に座り込んでいた30歳代の男性も湯河原町民だった。「普段は配送の仕事です。出会いのチャンスはどこにでもあるはず。単純にもてないから来た」と、耳の痛い事を言う。スラリと長身な彼が携帯のスイッチを入れると、1時間程で語り合ったという女性の連絡先がずらり。本紙記者は…30人以上の女性と話したものの成果なし。お堀を眺め、泡の消えたビールを飲み干した。