10月4日 小涌谷に「岡田美術館」オープン 巨大な風神雷神が出迎える
国内外の絵画や陶磁350点を展示
箱根町小涌谷に10月4日、国内外の絵画や陶磁、仏教美術品などを展示する岡田美術館がオープンする。5階建ての建物で、展示面積は約5千平方メートル。敷地は保養施設のあった場所で、3年前ほどから工事が続いていた。隣には日帰り温泉のユネッサンや箱根ホテル小涌園もあり、一帯は賑わいを増しそうだ。
館長は千葉市美術館の元館長で学習院大学名誉教授の小林忠氏(72)。館内には横山大観が富士山を描いた作品(縦約1m×幅8・7m)や狩野元信の描いた屏風(縦1・5m×幅3・4m)、重要文化財の木造薬師如来像(平安時代・高さ約1m)など約350点を展示する。コレクションの数々は、パチンコやスロット機器を製造する(株)ユニバーサルエンターテイメントの岡田和生会長(71)によるもの。岡田氏は15年ほど前に尾形光琳の「雪松群禽図屏風」を観て感動し、本格的な蒐集家を志すようになった。のちに美術館建設を思い立ち、都内などの土地を探した末、自身が好きな箱根に決めたという。大理石が囲む敷地に入ると、美術館正面に飾られた大壁画(縦12m幅30m)が来館者を出迎える。風神雷神図を模写した作品で、「琳派」の作風に通じる画家・福井江太郎氏に岡田氏が依頼したものだ。向かいには大作を眺める足湯カフェも設置される。来春には美術館敷地内に和食レストランなどの複合施設「箱根蔵町」もオープンし、高級チョコレートなども販売する予定。
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