足柄下郡小田原市広域ごみ処理 2020年度稼働を断念
新焼却場、処分場も決まらず
箱根町・湯河原町・真鶴町とごみ処理広域化について検討していた小田原市が、今月20日、新焼却施設の2020年度(平成32年度)稼働は「困難」と発表した。新施設の建設場所の選定などに時間を要していることが大きな要因。リサイクル率向上や3千トンのCO2削減、89億円の経費削減などを見込んだ構想の実現は遠のいた。広域化では新しい焼却施設を小田原市内に、最終処分場を足柄下地区に建設することになっており、11年度中に建設予定地を選定し20年度の稼働予定だった。しかし現在に至るまで新施設の建設場所は決まらず、分別・収集の統一方法(小田原市=9分類・18品目、箱根町=6分類・14品目など)もまとまっていないことなどから、20年度の稼働開始は困難、とした。今後も業務の一部共同化などの検討は続けるという。下郡3町のごみ処理は、箱根町が環境センター(芦之湯)で、真鶴町と湯河原町は2町の衛生組合が湯河原美化センター(吉浜)で行っている。箱根は平成5年築で湯河原が平成9年築だが、両施設を改修で延命させる状況になった。下郡に設置されるはずの広域処分場(5万3千㎥)も位置が決まっていない。湯河原・真鶴2町は、4月から処分場に埋まっていた廃棄物を掘り返して県外に運び出し、再び7万㎥の空きを作ろうとしているが、ここには2町の廃棄物のみを搬入する予定だ。
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