箱根の西麓に大根のすだれ
箱根山の西麓・三島市の笹原地区などで、今月初旬、干し大根が白いすだれのように斜面を飾った。三島の冬の風物詩として知られており、国道1号線周辺では数人のカメラマンが青空や富士山を背景に盛んにシャッターを切っていた。
大根は10日間ほど乾燥させた後にぬか漬けにされる。箱根西麓一帯は火山灰で水はけが良く根菜の栽培に最適という。凍結しない程度の寒さが干し頃だ。昔の農家は夜に焚火で温め気を使ったという。毎年農道沿いに約2千本の大根を吊るす今井寿さん(55)は「農家一軒ごとに味が違う。夫婦でも味が変わる。三島に来て好みのたくあんを探して欲しいね」と話していた。