県が現地調査、ネットで公開中土砂災害 下郡103カ所「特別警戒」
山や沢が多い箱根・湯河原・真鶴の3町で、今年3月までに県が103カ所の土石流特別警戒区域(レッドゾーン)を設定した。この取り組みは13年前に国が土砂災害防止法を定めたことを機に全国で始まり、県の現地調査によって指定された区域はインターネット上の「指定図」で見ることができる=写真。
赤い部分が「特別警戒区域」で土地分譲などの開発に許可が必要になるほか、建て替えの際は壁や基礎を強化するなど構造に規制がかかる。今後は「土砂崩れ」に加え「地すべり」や「がけ崩れ」情報も加わる予定で、各役場では年度内に紙刷りのマップも配る準備もしている。
役場に問合せ「うちは大丈夫か」
広島県で発生した土砂災害に関連し、湯河原町地域政策課には別荘所有者などから「うちは大丈夫か」といった問合せが1日3件ほど寄せられており、町ではこうした県の調査などを基に答えているという。
広島県での土砂災害の原因の一つとして注目されているのが、風化してもろくなった花崗岩(まさ土)の層だが、下郡3町には風化した花崗岩層はなく箱根火山の堆積物が多い。
だから安全という訳ではない。生命の星地球博物館(小田原)の笠間友博主任研究員は「山が迫っている場所や沢の出口などは土砂災害の危険性がある。造成されコンクリートで覆われた土地であっても、もともとそこがどんな場所なのか、情報収集することも大事」と話している。
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