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40周年を迎えた少年野球チーム・湯河原サンデーズの監督 深澤 貞博さん 湯河原町中央在住 55歳

公開:2015年2月27日

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21人の父親がわり

 ○…40年間もの長い歴史のうち、後半20年間指導に携わってきた。我が子が野球を始めたのがきっかけだ。部員は現在21人だが、発足当時は1軍から4軍まであり、相当賑やかだったとか。やはり少子化の波はきつい。「まずは野球を見に来てほしい。キャッチボール一つにしても礼を交わす。色々学べますから」すでに口調は野球の伝道師である。練習をしていると「友達がやってるから」「親に言われて来た」という子が現れる。そんな時、温厚な監督はそっとグローブを手渡す。優しく投げてやった球が、すっぽり入った瞬間が重要で、必ず「ほめる」。人がやる気を出す原理は何年経っても変わらない。

 〇…ミカン農家に育っ。祖父がラジオで試合を聴いていたこともあり、小学生の頃は熱心にコンクリート壁に投げていたという。ところが山北高校に進学すると、放送部のドアを叩いた。当時の夢はアナウンサー。夜は勉強しながらオールナイトニッポンに聴き入ったが「アナになるには声が低すぎる」と夢は断念。専門学校でシステム開発などを学び、就職後は金融関連の業務用コンピュータの保守や開発などに携わる。同じ技術畑を耕しつづけて早30年。普段は新幹線で都内に通っているが、夜は酒の席もあり、目覚めたら乗り過ごして静岡駅、ということも。

 〇…3人の子は独立。少年野球以外の趣味は将棋。相手の数手先を読んでリスクを潰す思考は、仕事にも、試合の采配にも通じている。ベンチの子も全員活躍させての勝利が理想。最高の瞬間は年に1度あるかどうか。監督8年目にして「野球よりも、子どもが好きじゃないとできませんよ」。先月中旬は自宅に一人の女性が着物姿でやって来た。よく見ると昔チームにいた女の子。「晴れ姿を見せに来たんでしょう。感極まって抱きしめてやりたくなった。やりませんでしたけど」。子育ては終わりそうにない。真剣勝負だからこそ楽しく、続くのだろう。

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