箱根・湯河原・真鶴版
公開:2015年5月29日
エリアトップへ
江戸時代に箱根で処刑された「お玉」を偲ぶ法要が、命日である5月23日に興福院・お玉観音堂で開かれ、住民が焼香に訪れた。お玉や箱根路で行き倒れた無縁仏を供養しようと地元奉賛会が毎年執り行っている。
お玉は実在の人物で、313年前に江戸の奉公先から逃げ出し、伊豆の実家に帰ろうとしたところ関所の柵にからまり、発見された。小田原市に残る古文書の写しには、お玉が発見された経緯や処刑に関わる役人たちが小田原から箱根に駆け付ける様子も読み取れる。
現在は処刑後のお玉の首を洗ったとされる場所が「お玉ヶ池」として残っており、観音堂も観光スポットとして知られるようになってきた。法要に参加した大場基夫さん(元箱根)は「民家は少ないが、石畳にも近くガイド同伴の観光客が増えた。ここで箱根の歴史を感じてほしい」と話していた。