熱海と湯河原(真鶴)が検討する共同し尿処理について、熱海市が当初の施設建設構想ではなく、低コストな下水処理場へのし尿投入を模索し始めた。熱海市の積極的な動きに対し両市町の会議(7日)では湯河原町議から戸惑いの声が上がった。
湯河原と真鶴のし尿は現在、真鶴港近くの貯留施設に溜められた後、足柄上衛生組合に運ばれて処理されている。熱海市側は大黒崎のし尿処理施設の老朽化という課題を抱えている。こうした事もあり、10年ほど前から処理施設建設構想などが断続的に検討されてきた。昨年になり熱海市側はし尿を通常の下水に混ぜて処理する「葉山方式」をテスト。熱海港近くの下水処理場で2日間投入したが、処理後の放流水にも異常はなく結果は良好だったという。
こうした動きに対し、7日の広域行政推進協では湯河原の町議が「単独でいってしまうのか」など懸念を表明。熱海側からは「お金のかからない方法を」といった声や、湯河原での下水投入テストを促す意見も出た。湯河原町側は下水処理場(門川)の立地状況などを理由に実験は困難、とした。
会議ではスタンスの違いが浮き彫りになったが、し尿処理は今後も生活から切り離すことはできず、下水投入は住民感情など乗り越えなければならない壁が多い。両市町間では一層綿密や情報交換と意見のすり合わせが求められそうだ。
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