湯河原・真鶴2町と熱海市が検討する共同し尿処理について、斎藤栄熱海市長が31日の会議で、熱海港脇にある下水処理場での処理を提案し「2町のし尿を受け入れる覚悟」と語った。
湯河原と熱海は県境を越えて下水や医療など様々な面で連携しており、し尿は10年ほど前から検討を続けてきた。熱海市の大黒崎し尿処理施設(千歳川から135号線で1・4Kmほど熱海側)は老朽化が進んでおり、湯河原と真鶴のし尿は足柄上衛生組合に運んでの委託処理が続いている。
熱海港にある下水処理場へ
当初は共同の新し尿処理施設を建てる構想だったが、熱海側は財政再建のため検討を一時凍結。その後、市がより安価な下水処理場への投入を模索し始め、構想自体が変わった。
下水処理場は湯河原の千歳川河口にもあるが、マンションや中学校が隣接。敷地の条件もあり、し尿投入は困難という見方が強い。熱海市の下水処理場も目の前にホテルがそびえている。市が地域住民に説明した結果、バキューム車ではなくタンクローリーでまとめて搬入する条件で実現の可能性が見えてきたという。この場合、し尿を溜めてゴミを除去し、タンクローリーに詰め替える中継施設を各市町に建てる必要がある。
市長は「他町のし尿の受け入れは市民の反発もある。それを何度も説明して軟着陸させた。覚悟をもってやっている」と理解を求めたが、湯河原町議からは構想が変わってきた経緯も含め、情報不足などの指摘が続出。中継施設という新たな課題が浮上した事もあり、合意に至らず、引き続き検討が続くことになった。
箱根・湯河原・真鶴版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|