湯河原町で暮らす外国出身者や「やっさ国際交流」の元参加者など5人が、町や日本への提案を織り交ぜて語り合った。湯河原国際交流協会が始めて開いた国際フォーラムで、集まったパネリストの関係国は6ヵ国。元重慶総領事で中国在住歴の長い瀬野清水氏がコーディネーター役となった。
20年以上湯河原に暮らすジュリッサ二見さん(ペルー出身)は「日本語のあいまいな表現は素晴らしい文化でもあるが、ストレートに言ってもらったほうが外国人に伝わりやすい」とアドバイス。ブラジル出身の会社員、井上サンドラさんは行政や医療で意思疎通しにくい現状について語り「外国人も相談できる場があれば」と提案した。フィリピンで雇用創出などに携わる山田貴子さん(湯河原出身)は「日本人、外国人と線を引かず、子どもの頃から一人の人間同士としてつながれたら。災害時も彼らが安心できる仕組みがあれば」と話した。同じくやっさ国際交流で湯河原が「第二の故郷」という葉維英さん(上海)は「湯河原駅前の新しい屋根に感動した。素敵な海の家を作れば、外国人がもっとこの町に来たくなるのでは」「電車などの交通費が安ければ学生も観光客も来やすくなる」と提案した。スウェーデン出身で湯河原にホームステイしたケビン・イラゾさんは「スウェーデンには首都にも森や海などの自然が豊か。湯河原に来たら懐かしさをを感じた。温かいお湯だけでなく温かい心がある」と当時の感動を振り返った。