出雲大社が南小通学路に 事故発生未然に防ぐ
道が狭く交通事故の発生が懸念されていた南小学校(森基夫校長)の通学路の一部が、今年度から変更になった。新たな通学路には、出雲大社相模分祀の境内に設けられた遊歩道も含まれている。
変更された通学路は同校の平沢・今泉地区ルートの一部。車の通行量が多い交差点を避け、通学路用に出雲大社相模分祀の中に新たに整備された遊歩道を通行する。
同校の通学路は住宅街の中を通るため、歩道の狭い細い道が多い。加えて国道246号線や県道など幹線道路への抜け道として利用されるため交通量が多く、以前からPTAなどで事故の発生が心配されていた。
中でも同神社に隣接する御嶽神社脇の複合交差点は細い道が入り組み、車が曲がる時など歩行者が見えにくい。今までは対策として、PTA会員らが2人ずつ毎朝登校の時間に合わせ児童の交通指導を行っていた。
子どもたちの安全地域で取り組む
同校PTAは昨年7月、PTA新聞の臨時号として「南小学校区安全マップ」を作成した。道幅の狭さや見通しの悪さなど、地区の危険個所をまとめたこのマップをPTAだけでなく、地域に広く配布。現状を周知し注意を呼びかけた。
配布されたマップを通じ、自治会からも「子どもたちの安全のためにこのままではいけない」と声が上がり、同年11月に行われた南地区市政懇談会で、安全な通学路の整備が地区の課題として議題に上げられた。
懇談会でも、マップ内で「超危険」のマークが付いた御嶽神社脇の複合交差点が特に問題視された。歩道の敷設など大掛かりな対策では時間やお金がかかるなどの意見が上がる中、「今泉神社の隣、出雲大社を通行させてもらっては」という意見が出された。
同校らが出雲大社の草山清和宮司に相談したところ「子どもたちの安全のためなら喜んで」という返答があり、ルート変更が現実のものとなった。
子どもを見守る道づくり
ルートとなる同神社の敷地内の雑木林の整備は市道路管理課と同神社が関わった。「子どもたちに優しい道を」という同神社の提案で、道には竹のチップが敷かれ、道の縁石も竹で作られた。同課によると竹チップは「足に優しく、木よりも水はけが良く腐りにくく、虫も湧きにくい」という。
通学路の新ルートは4月の新年度から、集団登下校指導などを通し随時移行されていく予定。森校長は「通学路は子どもたちを見守る道。学校だけでなくPTA、市、出雲さんや自治会をはじめ、地域全体の協力が無ければ成し得なかった。大変ありがたいことです」と笑顔で話した。
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