秦野商工会議所青年部の会長に就任した 安居院(あぐい) 努さん 菩提在住 45歳
仲間の心を感じて信じる
○…中学・高校と共に過ごした友人に誘われ入会を決めた、秦野商工会議所青年部。申し込み用紙を記入した3日後にその友人が急逝。「彼はこの会で私に何を伝えたかったのか?」「この会で私に何ができるのか?」。そう思いつつ、亡き友の遺志を継ぐがごとく、その門をたたいた。
○…会長として「和(やわらぎ)〜互いを理解・尊重して大きな和(わ)を創ろう!」を今年度のスローガンに掲げた。「聖徳太子の”和を以て貴しと為し”です」と柔和な笑顔で話しかける。和(やわらぎ)を協調性と捉え、互いを尊重することが大切と説く。
○…内装、リフォームを手掛ける「りふぉーむ.tom」を30歳の頃に起業。当時すでに景気が悪く、家族などから反対されたものの一念発起、一国一城の主となる。「3〜5年もすれば商売も落ち着いてくるはずだ、と言われていたのですが…。とんでもない。ずっと大変」と振り返る。時代の変化や顧客のニーズに対応していくために、今でも勉強とチャレンジの日々。「お客様の夢を形としてかなえる。そんなことができるこの仕事が好き」という力強い口調から、仕事に対するプライドが滲み出る。
○…夫人と2人の娘の4人家族。これまでフルマラソンに4度出場している。さらに4年前から毎年丹沢ボッカ駅伝競争大会に出場。今年も6月5日に開催される同大会で20kgの小石を積んで、仲間と大倉尾根を駆けあがる。登山道の整備に使う石を運ぶ同大会。「愛する秦野の山を守る。そういう意味でこの大会にかける思いは強い」と話す。
○…会長就任に不安もあった。「自分に会長が務まるのか?重責を担うことで会社は大丈夫か?」。そう自問した結果「自分の人生にとって大きなチャンス」と引き受けた。「仲間の心を感じ、協調性を持って、熱く関わっていきたい」と力強く語る姿は、遠い先を見据え襷を繋ぐ、駅伝のランナーのように見えた。
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