県内の児童・生徒が独自のアイデアで創作した発明品を出展する、第75回神奈川県青少年創意くふう展覧会の表彰式が12月17日に横浜市で行われ、秦野市の大津安佑莉(あゆり)さん(西中学校1年)が毎日新聞社賞を、野間耕心君(東小学校5年)が神奈川産業振興センター賞を受賞した。
(一社)神奈川県発明協会が毎年開催しており、今回は県内2249点の出展があった。各市町村長から推薦のあった代表作品から、14点が特別賞、30点が優良賞を受賞した。
秦野市からは11点が市代表として出品された。2人のほかにも、平嶋彩さん(北小学校4年)の作品「お年よりでも楽々‼くつおきかんらん車」が優良賞を受賞した。
松葉づえ生活で不便に気づき
大津さんの作品は松葉づえに傘を装着できる「取り付け簡単、サポートアンブレラ!」。昨年、幼少期から続けているサッカーの練習中に右足を骨折し、2〜3週間松葉づえで生活した事が発案のきっかけとなった。「両手で松葉づえを使うと雨が降っても傘を差すことができなくて、友達に手伝ってもらっていました」。
松葉づえに傘が付けられれば…と夏休みに、ホームセンターで購入したプラスチック製の部品やラップの芯などを使い創作を開始。傘を差さないときにも装着したまま持ち運べるよう、接続部分を回転式にするなど工夫した。
審査ではアイデアを絶賛された大津さん。今では右足も治り、相模原の女子サッカークラブチーム「ノジマステラ」の下部組織で練習に励んでいるという。
庭仕事の祖父に椅子型通信器
野間君は昨年の神奈川県発明協会会長賞に続いての受賞。昨年受賞のお祝いに両親から欲しい物をたずねられた時も、電子回路の部品をお願いするほど「回路を考えるのが好き」。日頃からお菓子の箱等を利用してFMワイヤレスマイクやうそ発見器などを作って友達と遊んでいるのだという。
今回の受賞作「ラクラク通信椅子、受信器」は、庭仕事をすることが多い祖父・紀之さん(76)のために制作した無線機。可動式の椅子のスイッチを押すと、家の中にいる家族へ受信器を通して声が伝わる。夏の野外で作業する祖父を気遣い、気温が上がると赤いランプが点滅する機能も付けた。「おじいちゃんがおばあちゃんを呼び過ぎないか心配」と笑って話した。
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