秦野市立西公民館(猪俣武司館長)で3点の「御殿飾りびな」が3月3日頃まで展示されている。
御殿飾りとは、京の御所・紫宸殿(ししんでん)になぞらえた館の中に一対の内裏びなを飾るもの。江戸時代後期以降、西日本を中心に広まったが、高度経済成長期に関東の段飾りが普及するにつれ、姿を消していったという。
猪俣館長は12年ほど前に姉から昭和20年代の御殿飾りを預かり、当時の勤務先だった上公民館に展示した。その後、異動先の本町公民館でも展示し、それを見た市民から大正初期の御殿飾りが寄付された。さらに昨年、西公民館での展示を知った別の市民から「今の家はマンションで飾れないので」と昭和20年代のものが寄贈されたという。
「並べて見比べると、時代によってひな人形の顔つきが違っているのも分かる」と猪俣館長。ぼんぼりには、電気ではなく蝋燭を使っていた頃に焦げてしまった痕跡が小さく残っているのも見受けられ、来館者に歴史を感じさせる展示となっている。
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