秦野警察署刑事課鑑識係の福井泰幸警部補(60)が2月2日、市立本町中学校の体験学習の講師を務め、「鑑識さん」として最後の授業を行った。福井さんは今年3月31日で定年退職する。
最後の授業となった当日、本町中1年の8人が同署の講堂に着席。福井さんは、胸元に「鑑識」と刺繍された活動服に身を包み、生徒の前に立った。
最初に1本の指の指紋を全員分採取。1人だけ2度採取し、福井さんの後輩が虫めがねを使って照合するという鑑識の技を披露した。照合中、福井さんは指紋鑑定の歴史等について話をし、数分後に照合結果を発表。正解が導き出されると、生徒からは驚きの声と拍手が沸き起こった。
その後、生徒たちが実際に指紋採取を体験。ビンに付けた自身の指紋に筆を使って粉末を付着させ、浮きあがった指紋を採取した。福井さんは1人ずつ声を掛けながら足を進め、楽しそうに作業を進める生徒たちを前に笑みがこぼれていた。
授業が終わり、「鑑識さんの仕事って面白い」「自慢になる」といった感想が出るなか、鑑識の仕事に興味を持ったという生徒もいて、福井さんは「楽しく体験をして帰ってもらいたいという気持ちでずっと授業をしてきました。将来の選択肢のひとつになったことが嬉しい」と笑顔をみせた。
平塚市で生まれ育った福井さん。「人のためになる仕事を」と神奈川県警へ。交番勤務を経て、上司から誘われる形で鑑識官の道を歩み始めた。現場に残されたものから捜査のカギとなる証拠を見つけ、その証拠が犯人逮捕につながる。「やりがいのある仕事でした」と胸をはる。
秦野警察署では約5年間鑑識係に所属。同じ期間、体験学習の講師を務めてきた。「仕事も子どもたちとの触れ合いも最後だと思うと寂しい。でも優秀な後輩が育っている。一生懸命仕事をやり、犯人を割り出し、地域の人に安心してもらえるように頑張ってほしい」とエールを送った。
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