飯田春雄さん(秦野市菖蒲)が9月21日、友人たちを自宅に招き、初のピアノミニリサイタルを開いた。
「ちょっとピアノでも弾いてみようかな」――。
リビングに置かれたままになっていた、娘たちが使っていたピアノ。思いつきで85歳から独学ではじめ、楽譜も全く読めないところから毎日欠かさず練習を重ね、92歳になった今、両手を使って奏でられるのは15曲に及ぶ。
飯田さんの隣人でおしゃべり仲間の秋山幸作さんの提案により、9月17日に予定されていた上地区の敬老会でその腕前を披露することになっていた。この日のために約2カ月前から猛特訓をはじめ、準備は万端。しかし、大型の台風18号の影響により敬老会は中止となってしまった。「がっかりしちゃった」という残念そうな飯田さんの顔を見た秋山さんは、自宅でのリサイタルを勧めたという。
9月21日に行われたミニリサイタルでは、気心のしれた友人ら数人と娘たちを招いて数曲を披露。力強く滑らかな指の動きに驚きと称賛の声があがり、終始和やかな雰囲気に包まれた。
「”継続は力なり”ですね。いくつになってもやりたい事を一生懸命やればいい。ピアノはこれからも弾き続けます」。鍵盤の上で指が跳ね、笑顔も弾けた。
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