秦野市内の福祉関係19団体からなる一般社団法人秦野市障害者地域生活支援推進機構が秦野市地域生活支援センター「ぱれっと・はだの」を開設し、10月2日から業務を開始した。この機構は同施設の設置・運営のために新たに立ち上げられたもので、このようなケースは全国的にも珍しいという。
秦野市ではこれまで、障害児・者の相談支援は総合福祉サポートセンターはだの(秦野市保健福祉センター内)が、就労支援は秦野市障害者事業推進センター(ともしびショップゆめ散歩内)、地域活動支援は成和会(今川町・小泉ビル内)がそれぞれ行っていた。今回、こうした運営団体やその他の主な関連団体が機構としてまとまり窓口を一本化することで、利用者の利便性が上がるほか、総合的な支援が行えるという。
施設は鉄骨2階建て、延べ床面積は420平方メートル。1階に地域交流スペースを、2階には各支援窓口、会議室、面接室などが設けられている。
設置には寄付を活用11月から軽食スペースも
秦野市によると、障害児・者の相談支援、就労支援、地域活動支援の機能を備えた「障害者地域生活支援拠点」の整備については以前から強い要望があったという。折しも福祉への寄付として4500万円に上る寄付金があったことから、2015年にこの活用方法について民設民営の拠点整備構想案が取りまとめられ、障害者福祉関係者との意見交換を実施。この中で障害者福祉関係の団体で新たに機構を立ち上げ、設置・運営する方向性が示された。昨年8月、当事者団体3団体、福祉事業所12団体、特定非営利活動法人4団体の19団体からなる機構の設立総会を開催。施設の建設に着手し、竣工に至ったという。
同施設の建設費は1億4千万円、うち法人負担は45百万円。秦野市は9千万円の補助を行っているが、土地と補助金の2分1は寄付を活用している。
9月29日には竣工式と内覧会が行われ、関係者や来賓ら約60人が出席した。はじめに機構の藤村和靜理事長が「長年の願いだったセンターがついに完成した。十人十色、パレットの色のように一人ひとりの暮らしに向き合い、共に考え行動できる施設にしたい」と挨拶。続いて古谷義幸市長が設置に寄与した3人の寄付者の紹介を交え、祝辞を述べていた。
同施設では11月から地域との交流場として軽食スペースや市内障害者施設での製品販売等も行う予定。
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