民生委員・児童委員として30年以上勤続した 小室 照子さん 渋沢在住 77歳
自然体の誠意が周囲を和ませる
○…「私がぼーっとしてダメだから周りの人が協力的に動いて支えてくれて、おかげで続けられた」と和やかに微笑む。介護の必要な人や生活保護家庭の支えになり、子どもたちを見守る――”民間の奉仕者”として30年間、困っている人の話に耳を傾け自治体とのパイプ役になってきた。民生委員制度創設100周年の今年、瑞宝単光章と県知事表彰を受け、地道に続けてきた活動が認められた。
○…南地区にほど近い渋沢の農家に生まれ、4姉妹の長女として今も生家を守る。代々タバコや落花生などを栽培、肉牛の飼育をしていた時期もあり、自宅や倉庫の隅々には先祖から受け継いできた長い歴史が刻まれている。西中、私立高校を卒業後、習字や洋裁の学校に通い、23歳で結婚。小室家にやってきた夫は”心が丸い人”で、家族仲良く、協力して農家を続けてきたという。「本当にずっと平凡な暮らしなんですよ」と笑う様子から、穏やかで幸せな日常が伝わってくる。
○…「民生委員にならないか」と声を掛けられたのは子育てがひと段落した40代半ば。まだ女性の委員が少ない中、元議員の父と婦人会活動に参加していた母から「人様の為になる事は、自分自身の勉強になる」と強く背中を押され心を決めた。我慢強く、平常心で、自然体で、人を大切に、人を想う…「親の元で何不自由なく暮らしてきた私にとって、教わる事が多かった」。2004年、渋沢地区民生委員児童委員協議会会長に。朗らかな性格で委員をまとめつつ、「会長会は母が亡くなった時以外欠席した事はない。自分が直接話を聞き、みなさんに説明しなければ」と芯を貫いた。
○…民生委員としての定年を過ぎた昨年11月末、30年間の活動最後の日を迎えた。仏壇に手を合わせたあと、ずっと見守ってくれた夫に感謝を伝えたという。これまでを振り返り、「民生委員を続けてきて本当に良かった。一生の宝だわ」と満面の笑みを浮かべた。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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