先月より青葉警察署長に就任した 樫村 裕さん 市ケ尾在住 58歳
2度目の青葉に尽力
○…これまで、交通と警備部門以外はほとんどを経験。大磯署長、県警本部の監察官を経て青葉警察署長に就任した。「被害者や弱者の立場に立った、血の通った仕事をしよう」。着任の挨拶で200人以上の署員に向けたメッセージは、「どうしても組織や自分の都合になりがち」な仕事を相手の立場で考えて、行動する大切さを説いた。
○…「得意なスポーツや勉強に打ち込むこともなく目的意識がなかった」という学生時代。警察官を目指すきっかけとなったのは、通学時によく声を掛けてくれた”交番のお巡りさん”の一言だった。なりたい職業や就職先もなかなか見つからず困り果てていた矢先。その”お巡りさん”の『(採用試験の)願書は出したの?』という言葉を思い出す。「親には反対されましたが、採用試験を受ける覚悟を決めた」と運命に導かれた出会いを語る。
○…「失敗が肥やしになり自分を成長させてくれました」。新人時代、困って交番に来た初老の女性に電車賃として千円を貸したが、「実はこの女性、寸借詐欺の常習犯だったんです」と苦笑い。「100回言われるより1回失敗する方が身に染みて勉強になりました」。警察官としての基本である『うのみにしてはいけない』『確実に裏を取る』など、様々なことを失敗から学んでいった。
○…青葉区への思いは人一倍強い。今から20年前、緑北警察署時代に地域課の新人課長としてこの地に赴任。「宅地造成の真っ最中、これから街が成長する時で仕事も忙しかった」と当時を懐かしむ。今度は青葉区民を守る”防犯・安全のリーダー”として帰ってきた。今後の目標は「警察だけでなく、行政、消防、医療機関など、横の連携を強化して区民の安全を守りたい」と語気を強めた。”30万人”の街を守る指揮官の舵取りに期待が寄せられる。
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