民間では区内初の災害時一時滞在施設「セレモニーホール大成第2」の所長 村上 滋さん 大和市在住 42歳
自分ではなく誰かのため
○…災害時の帰宅困難者対策として先月、青葉区役所と一時滞在施設に関する協定を結んだ。区内民間施設としては初。自身も東日本大震災の時「帰宅困難になり、真夜中に帰宅して大変でした」と振り返る。今後、災害時の一時避難場所として水やビスケットの提供、トイレの貸し出しなど状況に応じて行っていく。「災害時に帰れず困っている人のため、少しでも役に立てれば嬉しい」。
○…高校卒業後、葬儀全般をプロデュースする大成祭典株式会社に入社。当時、比較的給料が高いと言われていた不動産会社なども面接するが「高卒の私にも対応が非常に丁寧で、アットホームな雰囲気に惹かれた」と入社を決意。実は決めてがもうひとつある。小学生時代、京都出身の両親の実家を訪れる度に集めていた寺院の絵馬。「色々なお寺の絵馬を集めるのが趣味で(この仕事に就けば)お寺に行けるのも魅力だった」と笑顔で話す。
○…商事部、生花部、葬祭部を経て8年ほど前に青葉区の斎場へ。「宗派による仏壇の違いや供花の飾り方など様々なことを学びました」。2年前に建て直したホールはこれまでの経験を生かし「設計から家具やカーテンの色調まで全てにかかわりました」と所長としてリーダーシップを発揮。「ご家族の皆様が落ちついて安心できる空間を作りたい」とお客様目線の心配りを随所に見せた。
○…「地域に役立つ会社を目指す。これは会社の理念の一つなんです」。青葉台周辺自治会の夏祭りではテントや櫓(やぐら)の設営を手伝う。また、青葉区社会福祉協議会と行う福祉まつりでは駐車場を開放し、地域に貢献している。「業務との両立で大変ですが、これからも地域のためにボランティアを続けていきます」。日々考えるのは自分のためではなく誰かのため、地域のために今日も働く。
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