『ゆうちょ杯第16回ジュニア本因坊戦全国大会』へ出場した 犬丸 翔太さん あざみ野第二小 4年
”好き”に一直線
○…小、中学生の囲碁日本一を決める『ジュニア本因坊戦』の全国大会へ初めて出場した。2日間で6局を戦う大会初日は3戦全敗。「悔しかった」と大泣きした。全国3千人から選ばれた相手は強者が揃う。気持ちを切り替えた二日目、「相手も強かったけど、がんばろうっていう気持ちだった」と粘りの一手で2勝をもぎ取った。「20手先までは読める」と思考を巡らす余り、微動だにしない様子に『寝ているんじゃないか』と周囲も驚く。「もっと考えないとだめだった。次回はもっと順位を上げる」。
○…囲碁好きの祖父と父親から教えられ、5歳から碁盤と向き合ってきた。魅力は「石をとったり陣地を増やしたりするところ」。黙々と打ち込む姿を見た父親が囲碁教室を勧め、入会。小学1年生から週3回、一人で世田谷まで通っている。土日は朝から夕方まで缶詰め状態。電車内でプロの棋譜を読み、毎朝15分の棋譜並べと研究を重ねる。「辞めたいと思ったことは一度もない」。原動力は”好き”に尽きる。大師匠の祖父との勝率は現在「五分五分」。自信も実力もついてきた。
○…誕生日のプレゼントに『巨人対日本ハム』戦の観戦をリクエストするほどの野球好き。所属する少年野球チームではライトで3番を任される。憧れの選手は日ハムの稲葉篤紀選手とホームランバッターの中田翔選手。「打つことが大好き。もっと打って4番になりたい」と素振りを見せる姿は小学4年生だ。
○…母親は『好き嫌いがはっきりしている』と言う。算数と体育が大好きな一方、図工が大の苦手。特にスケッチは苦痛の時間。昨年は担任教諭から借りた絵の描き方を学ぶ本で、自主的に特訓した。成果が表れたのは冬に家族と訪れた京都・銀閣寺。「やってみようかなって思って」と自らスケッチを始め、家族を驚かせた。好奇心が可能性を更に広げていく。将来の夢は「囲碁でプロになりたい」と即答。小さな棋士に注目だ。
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