発足40周年目を迎える新石川「宮元神輿保存会」会長を務める 澁谷 岳彦(しぶや たけひこ)さん 新石川在住 49歳
神輿(みこし)男「伝承」襷(たすき)に込め
○…店舗2階窓から宮元神輿を見ていた少年時代。自身の店、新石川で3代続く自動車整備会社「渋谷サイクル」の目の前の道路は今も変わらぬ神輿ルートだ。「かつて神輿を眺めていた自分がまさか会長として40周年の節目を迎えるとは」。想像もしなかった今が感慨深い。今週末の驚神社例大祭では5年ぶりにメンバーの襷の色を赤から紫色にチェンジ。「若い人へとつなぎ、地域に宮元神輿を残す」。それが何よりの使命だと感じる8代目会長、神輿男だ。
○…新石川で生まれ育つ。野球少年で山内小学校5年生の時には仲間と野球チームを結成。地域大会では優勝を飾るなど山内強豪チームとなった。現在は父親が立ち上げた野球チーム「宮元UFO」の代表として野球魂をぶつける。地域活動では、あざみ野西勝寺交差点で児童の登校を見守る青葉交通安全協会山内支部にも所属。「毎年この時期は、泊まり込みで祭りの準備。毎日全力疾走だね」
○…専門学校に通う長女を持つ3人娘の父親。50歳前とは思えない若さが光る。趣味はランニング。先日は神輿用品調達で「浅草までランニング」と並ならぬ健脚の持ち主だ。音楽ユニット「いきものがかり」のおっかけ。先日はライブに行ったが「娘と現場で待ち合わせして会場の武道館まで走ってきた」。3時間のランニング後も「4時間ほぼ立ち続けて聴いたよ」。今月開催の青葉マラソン大会への意気込みも十分だ。
○…元銀行マン。27歳の時、家業を継ごうと地元に帰ってきた。28歳の時、宮元神輿保存会へ。「若い力が必要」。代表を務める野球チームは神輿の担い手メンバーをスカウトしたい思いもあり、5年前に復活させた。今や男女合わせ約100人の神輿保存会に。今年の祭りでは6人が初めて神輿を担ぐ。「いつか、こども神輿を担いでいた子が社会人となって宮元の神輿を担いでくれたら嬉しい」。今週末、40年の伝統と継承を胸にあざみ野を練り歩く。
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