青葉区版 掲載号:2014年1月9日号
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ボストン・レッドソックスの投手としてワールドシリーズを制覇した 田澤 純一さん 横浜商大高出身 27歳

「崖っぷち魂」いつも胸に

 ○…アマチュア球界からメジャーリーグ入りして5年目。野球発祥の地で地区優勝、リーグ制覇を経てワールドシリーズに出場し、30球団の頂点に輝いた。常に出番を想定し、急場のピンチを救う中継ぎ投手として、4月からポストシーズンを含み自己最多の84試合、75回(イニング)あまりを投げ抜いた。「いつマイナー落ちするか分からない緊張感の中、自分の役割をこなして結果を出せた」

 ○…流行りに乗じ、小学3年生のころサッカーから野球に乗り替え、地元神奈川区の三ツ沢ライオンズへ。投手を始めたのは「バッティングが悪くて、投げてる方が怒られなかったから」。市立松本中学校の野球部でも、友達と楽しむ感覚だった。部員が150人を超え「初めて野球の厳しさを知った」という横浜商大高校では、走り込みと基礎練習にひたすら汗を流した。2年夏、甲子園に出場したが補欠で登板はなく、翌年は県ベスト4。「目立ったことはなかったんで」と控えめだ。

 ○…「のらりくらり歩んできたけど、節目でいい出会いに恵まれた」。高校卒業後も野球を続けようと、新日本石油に就職。入部3年でプロのドラフト候補にも名を連ねたが、元プロ選手の大久保秀昭監督、投手コーチの勧めもあって残留。「この1年のおかげで渡米という選択肢が増えた。2人にはすごく感謝してる」。翌年、都市対抗野球で優勝し、最優秀選手にあたる橋戸賞を受賞。米レッドソックスの育成方針に惹かれ、新たなプロの道を切り拓いた。

 ○…オフは横浜で過ごすことが多く、「地元の友達とご飯行ったり。帰ってくるとホッとする」。試合前によく聴く、横浜ゆかりの音楽グループ「クリフエッジ」の意味は「崖っぷち」だ。「僕も同じかな。野球人生だっていつ終わるか分からない」。2010年は右肘の大手術で離脱したが、翌年に復帰を果たした。「振り返ればいい1年だった」。笑ってそう思える経験を一つずつ重ねて、ただ前を向く。
 

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