女子水泳五十嵐選手 恩師とつかんだ日本新 横浜サクラから日体大へ
2月に東京辰巳国際水泳場で行われた日本選手権(25m)=注=女子400m自由形で、日本新記録を打ち立てた五十嵐千尋選手(18)=鉄町・横浜サクラスイミングスクール。恩師・田沼麻里子コーチと歩んだ10年間を胸に、日本体育大学にこの春進学する。
所属クラブの退会を前に、田沼コーチと臨んだ日本選手権。日本記録を00・54秒縮める4分00・50秒で、10年ぶりに記録を更新した。苦楽をともにしたコーチと交わした、「日本新記録を出そう」という約束を果たし、「これまで迷惑もかけたけど、最後に一番良いタイムで恩返しをしたかった」と振り返る。
大会2日目の16日、「予選から調子が良く、強い気持ちで泳げた」という決勝では、スタートの飛び込みから独走して優勝。前日の女子200m自由形・決勝でも高校新記録を更新し、優勝した。
これまで体重のコントロールに悩んだが、高校3年生になって克服し、体の基礎づくりに成功したことが結果に結びついたという。パワーがつき、精神的な自信にもつながった。
9年の努力、結実
五十嵐選手は9歳のときから田沼コーチの指導を受けてきた。10年目に努力が実り、花開いた。田沼コーチは「今年が一番、成長をした年だった。昨年までの9年間は迷うこともあったけど、この1年間のための時間だったと感じている」と話す。五十嵐選手にとって、コーチは「厳しいところも、優しいところもあり、お母さんのような存在」だ。
田沼コーチは五十嵐選手について「水泳に対して素直で、真面目に取り組んできたから今がある。ふんわりとした雰囲気だけど、やるときはすごい」と語る。「いい形でジュニア期間を終えられたので、春からは大人の競技の世界で成長を見届けたい。楽しみにしている」と笑顔を見せた。
五十嵐選手は4月から日本体育大学体育学部の大学生に。4月10日には、国際水泳大会への出場選手が決まる日本選手権(50m)が始まるため、調整を進めている。
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