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歯科医療機器の滅菌問題 歯科レポート 「使い回し」で感染症になる!?
歯科医院での院内感染を問題視する報道が5月18日付の読売新聞で発表された。それは、歯を削る医療機器を適切に交換していない歯科医療機関が約7割に上るというもの。近年、全身疾患と歯科治療の深い関係が報告されるなど、歯科医師は患者の全身の健康を考える立場だが院内感染を軽視する実情が明らかになったようだ。感染症対策に詳しい山下歯科医院の山下修理事長にこの件について話を伺った。
「使い回し」が問題視されているのは、歯を削るドリルが付いた医療機器の柄の部分。どこのクリニックにもあり、歯の表面の硬い部分やむし歯になった奥歯などを削る際に使われているもの。治療時、歯に直接触れることはないというが唾液や血液が付着することで感染症などを引き起こすことが想定される。
院内の感染症対策について全国で講演活動を行う山下理事長は「(機器の使い回しで)口腔内細菌やウイルスが身体に侵入する可能性もあり、心臓病や糖尿病、高齢者の誤嚥性肺炎など全身疾患を引き起こすリスクも高くなってくるのではないか」と指摘する。さらに、今回の件については「はっきり言って、治療器具などの滅菌・消毒をすることは歯科医師としてあたり前のこと。残念でしょうがない」
「『治療水』の見直しも」
同院では滅菌消毒された機器を使用し、使えば滅菌済みのものに交換。「しかし、治療用の水に含まれる細菌を取り除かなければ、機器のみ滅菌しても不十分」と断言する。歯科用ユニットの給水管は細菌の住処、「その水で治療するのは身体の中に雑菌を流しているようなもの」と注意を促す。
同院は、細菌やウイルスを死滅させるという歯科用除菌水を使用し、細菌ゼロの治療体制を目指す。この水で口腔内を除菌し、清潔な状態を維持しながら治療を進めている。機器の滅菌に加え、治療水の除菌で院内感染の軽減に取り組む。
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