神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
青葉区版 公開:2015年3月26日 エリアトップへ

「できる限り続ける」連載「3・11」4年後の今 「新鮮な味」被災地へ 【4】鉄町在住 金子茂文さん

社会

公開:2015年3月26日

  • LINE
  • hatena
子どもたちから届く手紙を手に笑顔をみせる金子さん(65)
子どもたちから届く手紙を手に笑顔をみせる金子さん(65)

 画用紙いっぱいにクレヨンで描かれた「ありがとう」の言葉とキャベツの絵。「こんなの見ちゃうと、やめられないよね」と目を細める。震災後の5月から、被災地に収穫したキャベツを無償で送り続けてまもなく4年。学校便りや教育委員会からの礼状、キャベツを使った給食を頬張る児童の写真などは寄せられていたが、昨年9月に初めて子どもたちからのハガキを受け取った。「気持ちが届いているといい。自己満足でもいい」

 大学卒業後、定年まで勤めた消防署を退職し、家業の農家を継いだのは2010年のこと。翌11年の震災発生後、よく育ったキャベツが「役に立つかも」と考えた。当時、宮城県気仙沼市で消防長を務めていた消防大学校教官時代の教え子を通じ、災害対策本部に打診したところ「新鮮な野菜が手に入りにくい。ぜひお願いしたい」。初夏へと移り変わる5月半ば、被災者の間で不足していたという衣服を段ボール8箱分集め、郵送したキャベツが到着する頃に車で現地へと向かった。震災から2カ月半。新聞やテレビで見るのとはまた違う惨状に「カメラのシャッターも押せなかった」。

 南三陸消防署も訪れ、20mほど流された橋げたや潰れた出張所を目にし、津波の威力を思い知った。「実際に見たから余計に、何かしなくちゃ、と思った」。キャベツは被災地のために作ろう、と決めた。

 翌年は原発事故で被災した福島県南相馬市へ、13年からは避難から戻り、小・中学校が再開した広野町にも提供を始めた。教育委員会を通じ、各校で給食に使われており、新鮮なためサラダなどになることが多いようだ。子どもの口に入るものだから、なるべく無農薬というのが信条。外側を1〜2枚むき、一つひとつに水をかけて虫を落とし、家族総出で箱詰めする。200個を超えるその収穫作業は容易ではない。「いつまで続けられるかわからないが、健康なうちはやめられない。10年は続けたい」

青葉区版のローカルニュース最新6

みなとみらいで「スター・ウォーズ」の世界を体感

みなとみらいで「スター・ウォーズ」の世界を体感

4月26日〜5月6日、イベント多数

4月19日

三溪園 重要文化財の内部を期間限定で特別公開

4月から雇用率引上げ

障害者就労

4月から雇用率引上げ

市も企業啓発に注力

4月18日

発達障害の小児外来リハ

青葉さわい病院

発達障害の小児外来リハ

4月1日に新設

4月18日

インスタ 基本と活用

インスタ 基本と活用

市民活動支援講座

4月18日

映画で学ぶ英会話

永代供養・合祀墓は4万円から

納骨にお困りの方「眞宗寺」の永代供養墓は後々の費用なし、生前申込・改葬代行

044-965-0965

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 1月1日0:00更新

  • 10月19日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

青葉区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

  • 悠先生のちょっと気になる目のはなし

    「緑内障で併用してはいけない薬について」 コラム【33】

    悠先生のちょっと気になる目のはなし

    4月11日

青葉区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook