今年1月1日に施行された「国民の祝日に関する法律」で、新たに祝日として追加された「山の日」(8月11日)。初の「山の日」にちなみ、青葉区新石川在住で、先ごろ金時山(足柄下郡箱根町)登頂1000回を達成した工藤五三(ゆきみつ)さん(82・工藤建設(株)相談役)に話を聞いた。
30人近い仲間と共に1000回目の登頂を果たした6月26日、好天に恵まれ山頂からは富士山がきれいに見渡せたという。「山頂では仲間たちが持参してくれたお赤飯や筍ご飯でお祝いしてもらった」と、歓喜の1日を振り返る。
きっかけは「旭岳」
登山を始めたのは、約10年前。妻・幸子さんを亡くして元気がない工藤さんを、友人夫妻が北海道旅行に誘ったことがきっかけとなった。北海道の最高峰・旭岳で植物観察をするということで、靴や登山の服装を一通りプレゼントされた。「花を見るということなら、と付いていった」
さまざまな花を楽しみつつ歩き続けていると、いつの間にか頂上にたどり着いた。「達成感のような、なんとも言えない快感があった」と笑顔を見せる。しかし、この時はさらに2つの山を縦走し、約8時間歩き続けたため「慣れてなかったから大変だった。二度と行きたくないと思った」と苦笑い。その後しばらく、山登りには行かなかったという。
「軽く登れる山があれば登りたい」と思っていた頃、箱根でゴルフ中にキャディーに教えられたのが金時山だ。「誰でも登れますよ」と聞き、早速一人で登ってみたのが2007年9月。「キツイ場所もあるけど、その分、登りは有酸素運動になるし、下りは足の踏み場を考えて頭も使うからいい運動だと思った」と1週間後には2度目の登頂を果たした。その後、徐々に登山仲間も増え、土日祝日は金時山に向かう生活に。
今年に入り1000回が現実のものとなってくると、仲間たちにもハッパをかけられ「平日も3時頃に起きて登ってしまえば仕事に間に合う」と、ほぼ毎日山頂を目指した。「雨が降ろうと風が吹こうと関係なく登ったよ」。初登頂から約8年9カ月、遂に1000回登頂を達成した。「登山を続けてきたことで、非常に健康になった」と話す横顔は、充実感で満たされている。
祝賀パーティーに100人
7月23日には祝賀パーティーが催され、家族や友人ら約100人が偉業を称えた。工藤さんは今後の夢として、「48山登頂している(8月5日時点)日本百名山を今年中にあと2つ登りたい」と語っている。
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