「女性の一生を通して、より良い妊娠、出産、育児を考える」を理念に活動する「カンガルーの会」=鴨志田町=が発足から四半世紀を迎えた。この節目に、1月21日には親子や地域向けのイベントを予定している。
「母と子がいつも一緒にいられるよう考える会」として命名されたカンガルーの会。現在、鴨志田町の「助産院バースあおば」内に拠点を構え、助産師や同院で出産した女性らを中心に200人ほどが在籍する。妊娠中の体力づくりや母乳育児支援など、出産や育児に向き合う女性とその家族をサポート。講座を開き、妊婦や母親同士のネットワークづくりにも尽力している。
「安心して産める場を」
同会は自然分娩や母乳育児、指導を行う「神奈川県立母子保健センター」の廃止案を受け、存続を求める団体として1990年に発足。センターで働く助産師や母親が参加し、当時は千人を超える会員が在籍していたという。センターで助産師を務め、現在はバースあおばの代表を務める柳澤初美さんもその一人。「分娩から産後まで手厚くケアする施設は他になく、継続してほしいという声が多かった」と当時を振り返る。
廃止決定後も、会では妊娠、出産、育児の一貫したケアを求めて活動を継続。センターの代替施設として、鶴見区の助産院に間借りし、妊娠や母乳相談に対応していた時期もあった。「新たなバースセンターを作ろう」という機運が高まる中で、会員の助産師が自宅を改装し「バースあおば 山川助産院」を新規開設したのは96年のことだ。2006年に同院は「助産院バースあおば」として現在の場所に移転。立ち上げから携わった仲かよさんや柳澤さんをはじめ10人の助産師が在籍する自然分娩施設として、これまでに3千人の新生児を取り上げている。
カンガルーフェスタ
発足25周年とバースあおば20周年の節目を祝い、イベント「カンガルーフェスタ」を1月21日(土)に青葉公会堂で開催する。マッサージや育児相談、ワークショップのブースのほか、講演会や俳優の田口浩正さんを招いたトークショーも実施。会員手づくりの冊子も配布される予定だ。柳澤さんは「専門スキルを持ったメンバーが力を発揮してくれた。地域資源を生かし、さまざまな出会いにつながる場になれば」と話す。
午前10時〜午後3時30分。入場料500円。(問)【電話】045・962・7967
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