青葉区版 掲載号:2017年4月20日号 エリアトップへ

新たに開所したみたけ台の児童養護施設「横浜中里学園」の園長を務める 井苅 献太さん 保土ケ谷区在住 49歳

掲載号:2017年4月20日号

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向き合う心を礎に

 ○…70年の歴史に終止符を打った神奈川県立中里学園。その後を受けて開園した「横浜中里学園」の園長に着任した。先人が築いてきた地域との絆を大切に引き継ぎたい、と思いを抱く。「子どもたちは地域で育つ。ちゃんと知ってもらい、可愛がってもらえるようにしたい」と目を細める。

 ○…茅ヶ崎市出身。中学時代は校内暴力の全盛期で「けんかはよくした」とやんちゃに笑う。「チャラチャラするのは嫌い」で、同級生のために番長グループに奪われた時計を取り返しにいくなど正義感の強い一面も。中高とバレーボール部で汗を流し、天気のいい日は「はだしに革靴、学ラン」で海に出かけた青春時代。大学1年の夏、母の誘いで児童養護施設の実習に行った経験が、福祉の道に進むきっかけになった。

 ○…不良行為をした子らが入所する横浜家庭学園に大学卒業後から住み込み25年。園長も務めた。「生きる力を育てる集中治療室」だといい、勉強を教え子どもと寝食をともにする日々。「朝はお父さん、昼は先生、夜は部活の顧問。それがすごく楽しかった」。向き合うのは幼い頃に愛情をかけてもらえず、大人への不信感が強い子たち。「悪さをするのは何かのサイン。その裏に何があるのかわかってあげたい」。ちゃんと叱り、守り、一緒に頭を下げる。深く向き合った分だけ信頼につながると実感した。時には思春期の少女に「親を見限らせる」決断をしたことも。一人の人間として親を見られるよう、もっと強く成長させなければダメだと学んだ。目指すところと仰ぐ先代の園長の「困った時は基本に帰れ」という教えは、礎となり胸にある。

 ○…夫人と3人の子どもと暮らす。同僚だった夫人はよき理解者。「横浜中里学園ができた時も『見に行きたい』って来てくれた」。夜に2人、ゆっくり話をするのも大事な時間だ。「心の支えだね」とにっこり。熱い思いで子どもと向き合う、エネルギーの源がみえた。

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