横浜市が飲食店などの禁煙実施店をリスト化した「よこはま健康応援団」で、青葉区の登録店が市内最多の89店あることが分かった。世界禁煙デーの5月31日からは区でも重点的に禁煙を呼びかける。
市は食事や禁煙の分野で市民の健康づくりに対して自主的な取り組みを進めている飲食店を「よこはま健康応援団」として公表している。禁煙実施店として市内319店(5月28日時点)が登録されているが、うち青葉区は89店と市内18区の中で最多。2位の栄区は36店で倍以上だ。
喫煙者 市内でも少なく
この理由について、区の担当者は「18区でも喫煙者の数が少ないことが要因ではないか」と話す。16年度に市が行った市民意識調査によると、たばこを「毎日吸っている」人は17・8%で18区の中で1番少なく、「時々吸っている」人の3・3%を加えた、喫煙習慣がある人で見ても4番目に少ない。区の担当者は区民の健康意識の高さが結果に表われていると推測するほか、区内飲食店に禁煙への呼びかけを行ってきた青葉区保健活動推進員会(佐伯昌城会長)の活動も大きいと説明する。
一方、店舗側の対応も限界がある。佐伯会長によると「吸いたい人が集まるため禁煙は難しいと言われることも多い」と話す。また、小規模店舗では分煙を図るにしてもスペースがなかったり、工事費を工面できないケースも多いとみられる。そういった飲食店に対して区の担当者は「お店の気持ちも理解できるが、人の健康がやっぱり大事。今後どう対応していくかが課題」と話している。
黒須田にあるカフェレストラン「Haru cafe」は終日店内を禁煙にしている。「子ども連れのファミリー層が多く、たばこの煙を嫌がる客も多い」とオーナーの柴田就さんが話すように、開店した当時から禁煙を進めてきた。喫煙者には併設されたテラス席を利用してもらうことで対応していると言い、クレームもゼロではないが「皆さん好意的に理解してくれている」と話す。
「肺がんのリスク高まる」
日本禁煙学会の禁煙専門・認定指導者である「あざみ野おさかべクリニック」の刑部義美院長によると、「非喫煙者でも親族にヘビースモーカーがいると、肺がんになる可能性は当然のように高まる」と指摘する。目に見える煙だけではなく、喫煙者の呼気や衣類、髪の毛などに有害物質が含まれてしまうという。
区役所で啓発イベント
WHOは5月31日を世界禁煙デーに定めており、厚労省でも6月6日までの1週間を禁煙週間とし重点的に啓発活動を行う。青葉区でも区役所1階でキャンペーンを実施。同期間中は禁煙に関してのパネル掲示のほか、妊婦向けの啓発チラシなどを配布する。担当者は「引き続き禁煙対策をしていければ」と話している。
|
<PR>
青葉区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>