レントの会代表としてチャリティーコンサート「あおばカノン2019」を主催する 城所 律子さん 荏子田在住 60歳
本に魅せられ、縁紡ぐ
○…災害復興支援を目的にフィリアホールで3月8日に行われるチャリティーコンサート「あおばカノン」。昨年、出演団体の一人として参加したのが縁で今年は主催する側に。「やると決めたら楽しく前向きに」。友人と「レントの会」を結成し、企画や出演交渉だけでなく運営費集めにも奔走する。「馴染みの美容院で髪を切ってもらいながら協力をお願いしたり、所構わずね」と朗らかに話す。
○…普段は読書アドバイザーとして子どもたちの読書感想文の審査員をしたり、絵本や児童書の書評やボランティアで読み聞かせを行っている。石川県で750年続く寺の娘として育ち、大学では古文書を研究。卒業後はデザインの学校に通うなど勉学への意欲の高さを感じさせるが、幼少期は寺の裏山を駆け回り、池で魚を釣ってその場で捌くなど「野生児だった」という意外な一面も。
○…ボランティアで様々な活動をするようになった原点は、夫の海外赴任で移住したタイでの出来事。駐在員の妻たちの中で、日本語に触れる機会の少ない子どもたちに「日本の本を集めた図書館を作ってあげよう」と盛り上がった。場所探しや本集め、内装デザインなど2年間かけて完成した図書館は日本語を学びたいという現地の人々にも喜ばれた。「もともと本好きということもあったが、この経験から読書アドバイザーの資格をとり、活動をするようになった」と振り返る。
○…荏子田に住んで20年。コンサート後の目標は3月末に荏子田太陽公園にオープンする「ローズハウス」で子ども向けの文庫を開くこと。自宅に保管する4千冊の絵本から選りすぐりを用意する計画だとか。一つの出会いや経験が次の活動につながる。その温和で明るい人柄が人々を引き寄せるのかもしれない。
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