子ども支援団体と中高生が企画した、小学生向けの宿泊体験イベント「あおばみらいわくわくプロジェクト」が3月9日から10日にかけて青葉区役所で実施された。区内初の試みで、多世代交流を通じて青少年に大切なことを学んでもらうのが狙い。
こども食堂や学習支援などの子育て支援に取り組んでいる団体、青少年指導員などの交流会「あおばみらいわくわく会議」の企画から実現した同イベント。当日はまちづくりや仕事体験、暗闇体験などの「わくわくプロジェクト」と、備蓄食料を使った夕飯づくりと段ボールベッドで宿泊する「防災キャンプ体験」が行われた。
区とともにイベントを取りまとめた、あおば学校支援ネットワークの竹本靖代代表は「会議で出された『宿泊体験できないか』『キッザニアのような職業体験ができないか』などの意見をまとめ、参加者全員で作り上げてきた」と説明する。
今年の1月からは地元中高生も会議に参加し、アイデア出しやイベント準備などに関わってきた。
70人が防災キャンプ
当日の参加人数は区内小学生が30人、中高生が15人、大人が25人の合計70人。まずは「たまプラーザ」や「市ケ尾」など6つの地域名のグループ分けを実施。その後リーダー役の「自治会長」、まちづくり役の「ホームセンター」、夕飯係の「レストラン」の職業に分かれ、仕事体験を行った。
まちづくりでは用意された約600枚の段ボールを使って、「ミニあおばタウン」を作るために寝床となる段ボールベッドや街並みを製作。レストラン役の子どもたちはアルファ米などを使った防災食の夕飯づくりを経験した。そのほか山内図書館による防災本紹介の時間や青葉消防署による救命講習なども実施された。多世代が昼夜を通して寝食を共にし、交流を深めていた。
「体験通じた学びを」
「市ケ尾」チームの小学生4人の女児は「みんなでまちを作るのが楽しかった」「知り合いがいないので不安だったけど友達になれた」など笑顔だった。「防災について主体的に関われたのはすごくいい体験だった」と話すのは正津宏明さん(高2)。また、青少年指導員で会議に参加してきた鈴木秀幸さんは「来てくれた子どもたちが楽しそうにしているのをみて感動した」と話していた。
竹本代表は「まちづくりで一人では物が作れないことや、防災体験で備えが大事だということなど、教え込むのではなく様々な体験を通じて、子どもたち自身が気づきや学びを感じてもらえれば」と話し、「なにより子どもたちが喜んでくれよかった」と語っていた。
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