神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
青葉区版 公開:2020年9月10日 エリアトップへ

シベリア・モンゴル抑留犠牲者追悼の集いで主催者代表あいさつを行った 新関 省二さん 奈良町在住 94歳

公開:2020年9月10日

  • X
  • LINE
  • hatena

抑留経て「楽しく生きる」

 ○…8月23日の千鳥ケ淵戦没者墓苑。今年もシベリア抑留者支援・記録センター主催の追悼の集いで抑留経験者を代表してあいさつした。すでに平均年齢は97歳。式典も「このままでは自然消滅してしまう。抑留も知らない人ばかりになった」と語り、国による主催の式典を望む。「戦争の歴史を美化しないで正確に伝えてほしい」

 ○…東京出身、6歳で札幌へ。音楽好きで中学時代、買ってもらったアコーディオンを独学で練習した。しかし次第に時代は戦争一色に。「黙ってても行かされるなら」と18歳で特攻隊を志願し入隊。「若者に操縦を覚えさせて死ねと、そういう教育だった」。実際は航空機も燃料もなく満州で終戦を迎えたが、貨車でシベリアに移送され収容。極寒のなか多くの人が亡くなった。やがて拠り所となっていったのが音楽だった。炭鉱労働に従事しながらも「日本の流行歌を演奏して」。4年の抑留を乗り越えた。

 ○…1949年、念願の帰国を果たすが、待っていたのは日本での差別。「シベリア帰りは『アカ』だ」と避けられ就職先もなかった。帰国の希望を持ち続けてきたからこそ日本からの仕打ちが「1番辛かった」。同時に「死ぬ思いで過ごしてきた。一人でも楽しく生きてやろうと」。素性の知れた札幌を飛び出し、東京で就職。結婚し子どもも生まれた。

 ○…大正から4つの時代を歩み、孫とのお酒を楽しむ現在。次の目標はひ孫と一緒にお酒を飲むこと。カラオケやゲートボールなど人との交流や料理も楽しむ。夫婦2人で健康に気づかい「一緒にいられるからいいね」と笑顔。「戦争は悲劇ばかり。戦争しない、参加しない。武器を作る軍事産業じゃなく平和産業でいかないと。楽しく平和に過ごしましょう」

青葉区版の人物風土記最新6

山下 侑哉さん

第7回介護施設AWARD2023 で大賞を受賞したスタジオ&カフェBALENAで施設長を務める

山下 侑哉さん

宮前区在住 31歳

4月25日

宇多(うだ) 範泰さん

4月1日付で青葉消防署長に着任した

宇多(うだ) 範泰さん

旭区在住 53歳

4月18日

加藤 良次さん

4月に横浜美術大学の新学長に就任した

加藤 良次さん

青葉区在勤 66歳

4月11日

鎌田 純さん

3月19日付で青葉警察署の署長に着任した

鎌田 純さん

市ケ尾町在住 58歳

4月4日

桑名 俊二さん

学校歯科医を45年間務め、このほど定年となる

桑名 俊二さん

美しが丘在住 75歳

3月28日

山本 章さん

3月20日で設立1周年を迎える社会福祉法人「あおばの実」の理事長を務める

山本 章さん

桂台在住 78歳

3月14日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月25日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

  • 10月19日0:00更新

青葉区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

  • 目のお悩みQ&A

    コラム㊻専門医が分かりやすく解説

    目のお悩みQ&A

    『白内障の手術は両眼を1日でできますか?』

    4月25日

  • 幸福と訳すな!ウェルビーイング

    コラム「学校と社会をつなぎ直す」㉜

    幸福と訳すな!ウェルビーイング

    桐蔭学園理事長 溝上慎一

    4月25日

  • 教えて!職人さん

    教えて!職人さん

    vol.10 専門店の「ニセモノ」にご注意を!

    4月25日

青葉区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月25日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook