青葉区版 掲載号:2021年3月25日号 エリアトップへ

経験したことを後世へ 緑区在住 渡邉謙一さん(37)  佳奈子さん(35)

社会

掲載号:2021年3月25日号

  • LINE
  • hatena
東日本大震災の経験を語る渡邉夫妻
東日本大震災の経験を語る渡邉夫妻

 2011年3月11日。その日は、福島県いわき市に当時暮らしていた渡邉謙一さん(37)と佳奈子さん(35)にとっては、結納を夕方から行う予定だった。その前に、飲食店で2人で休憩していた時、今まで経験したことのない揺れに襲われた。「その場に立っていられなかった。しゃがみこむことしかできなかった」と佳奈子さん。携帯電話も通じず、状況も分からない。その後も大きな余震は続いたという。

 謙一さんの祖父母の実家は海の近くだった。祖父は津波に巻き込まれ、4日間連絡が取れなかった。ニュースで津波のことを知り、「無事を祈る事しかできなかった」と謙一さん。奇跡的に祖父は建物の隙間に引っ掛かかり生きていた。家族みんなが安堵した。

「遠くへ逃げなくては」

 だが、それもつかの間だった。襲い掛かったのは東電福島第一原発事故。横浜で教諭として4月から働くことが決まっていた謙一さん。佳奈子さんと2人で、横浜へ避難することを決断した。「本当に着替えなど最低限の物だけを持って、一般道で12時間くらいかけて横浜へ車を走らせた」と当時を回顧した。しばらくホテル暮らしが続いた。その後、あざみ野に住み始め、学校での勤務が始まった。最初の着任あいさつ。「福島県から来ました」。そう言うと、周りはざわついた。「福島県から来たことを隠すつもりは一切なかったです」。それは、故郷で経験したことをしっかりと伝えなくてはいけないという使命感からだ。

 一方、佳奈子さんは、一時的に横浜に避難したが、その後、1年間はいわき市に戻り、働き暮らした。「震災直後にすぐ出ていくのは、なんだか故郷を捨てたような気がして。母と妹も心配でしたし」と振り返った。

 それから10年が経つ。2人は口をそろえる。「ちゃんと経験を後世に伝えなくてはならない」

青葉区版のローカルニュース最新6

胎児に読み聞かせ

胎児に読み聞かせ 文化

先輩ママとの交流も

5月13日号

クリーニング界に新風

テレビで続々紹介

クリーニング界に新風 社会

洗濯ブラザーズ 茂木さん

5月13日号

「想像力を働かせてみて」

「想像力を働かせてみて」 社会

男女共同参画センター横浜北 白藤館長に聞く(上)

5月13日号

1日乗車券がICに

市営地下鉄

1日乗車券がICに 経済

紙は5月末で販売終了

5月13日号

新型コロナ感染者 前週比72人増

【Web限定記事】5月6日発表

新型コロナ感染者 前週比72人増 社会

青葉区状況 横浜市内で最も増加

5月13日号

センター北に交付拠点

マイナンバーカード

センター北に交付拠点 社会

申請急増見据え窓口新設

5月13日号

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月29日0:00更新

  • 4月22日0:00更新

  • 4月15日0:00更新

青葉区版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

バックナンバー最新号:2021年5月13日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter