小中学生が国際平和に対する思いを発信する「よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト」の本選結果が9月9日に発表され、青葉区から市立榎が丘小学校6年の荒井結宇(ゆう)さんが最優秀賞にあたる市長賞を受賞した=中面でスピーチ全文を掲載。
今年で25回目を迎える同コンテスト。2015年に国連で「持続可能な開発目標」(SDGs)が採択されてからは、ジェンダーの平等や気候変動への対策など様々な視点から国際平和に対して自分が取り組みたいことをスピーチするもの。
昨年は新型コロナ感染症拡大防止のため中止となったが、今年はビデオ審査で実施。6月から行われた予選会に市内の小中学校から約5万人が応募し、各区の代表を小中学生1人ずつ選出。そして本選では、市長賞、教育長賞、審査委員長賞の各賞に小、中学生2人ずつが選ばれた。
差別、偏見に驚き
小学生の部で「市長賞」に選ばれた荒井さんは、授業で読んだ本からステレオタイプという言葉を知り、世界から偏見をなくしたいという思いで「みんながかがやける未来へ」と題してスピーチを行った。
そのきっかけとなったのが昨夏、多様性をテーマにしたオンラインイベントに参加したこと。普段、国籍や見た目の違いに関わらず人と交流する荒井さんにとって、人種や見た目で差別や偏見を受けてきた人が大勢いる話を聞いて驚いたという。
その経験から、人種差別をテーマにした本を読み、今回のスピーチコンテストにつなげた。
児童劇団のあおば子どもミュージカルに所属し、スピーチをする上での滑舌や、人前で表現することには慣れている部分もあった。一方で、スピーチの中で身振り手振りが出来ないことや、3分という短い時間で伝えるために早口になりながらもしっかりと最後まで伝わるように意識し、母親に聞いてもらいながら練習を繰り返したという。ビデオ審査での選考について「緊張したけど練習通りにできたと思います」と照れながらも笑顔で話す荒井さん。市長賞の受賞については、「びっくりした。今までSDGsについて積極的に考えてこなかったので、今回の経験を通してさらに学びを深め、実践していきたい」と意欲的に話す。海外へ行く経験がなくても、オンラインで社会と繋がっていることを知るきっかけや世界が広がる経験にもなった。「これをきっかけに、差別がなくみんながかがやく未来になるように広く伝えていきたい」と話している。
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