たまプラーザ看護学校で第1回TNC祭実行委員長を務める 渡辺 いずみさん 港北区在住 31歳
「心を添える」看護師に
○…4月に開校したたまプラーザ看護学校の学祭「TNC祭」で実行委員長を務める。入学後、忙しい勉強の合間に準備を進めてきた。初開催のためゼロからのスタート。「こんなに大変だとは思わなかった」と苦労を滲ませるが、「初めてのイベントを楽しく、安全にできたら」と口調は明るい。
○…港北区出身。21歳の時に、母や姉の勧めもあり介護老人保健施設で働き始めた。元々すぐに誰とでも仲良くなれる性格で、同僚や利用者と直接関わる介護の仕事は、自分に合っていると思えた。5年間施設で勤務し、スキルアップのために訪問介護に携わることに。そこで気持ちに変化が。「介護を担当した女性が目の前で腹水に苦しんでいて。でも、介護福祉士は決められたことをやるしかない。私では何もできなくて」もどかしかった。介護従事者としての限界を感じ、より専門的な知識をつけて苦しむ人たちを助けたいと、看護学校の受験を決意。受験にかかる費用は、派遣社員として夜のみ施設で働いて、自分で稼いだ。3年間勉強を続けた努力が実り、今春、同校に合格した。
○…10年ぶりの学生生活だが、年齢がひとまわり違う10代の学生たちとも自然に接する。「みんなが『いずさん』と気兼ねなく言ってくれるのが嬉しくて」とにっこり。解剖学など専門科目の勉強は大変だが、母と姉とのメッセージのやりとりが息抜きだ。昔から家族仲が良く、看護学校の受験も後押ししてくれた。「家族が一番本音を言える。大切にしないと」。しみじみと話す姿に、夢に向かって進む原動力が見える。
○…大切にするのは「手と目と言葉に心を添えて」。介護施設で働いていたときの上司の言葉だが、看護に通じるところがあると感じている。「介護も看護も軸になるのはコミュニケーションだと思う。患者さんをよく知って、あらゆる角度から苦しみをケアできる看護師になりたい」。まっすぐな目で力強く語った。
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