新春区長インタビュー 安心して住み続けられる緑区に 第２期「みどりのわ・ささえ愛プラン」策定進める
インタビューに答える津田区長
２０１１年の年頭にあたり、本紙では津田祐孝緑区長に新春インタビューを行った。昨年の振り返りや今年の重要課題などについて話を聞いた。（聞き手／本紙・緑区編集室編集長 坂浪健太）
─まずは昨年一年間を振り返って印象に残っていることを教えてください。
区長─『みどりのわ・ささえ愛プラン第２期計画の策定について』が挙げられます。「誰もが安心して住み続けられる緑区を目指して」を基本理念に、緑区では２年かけて第２期『みどりのわ・ささえ愛プラン』の策定を進めています。このプランの最大の特徴は緑区で初めて11地区別の『地区別計画』を策定することです。
地域に住む一人ひとりが感じている地域の問題や課題を整理し、それらを解決するための具体的な取り組みを５年間の行動計画としてまとめていきます。現在、「素案」という形で皆様に公表し、ご意見を募集しているところです。頂いたご意見を反映させながら、３月までに確定していく予定です。
─その他は何が挙げられますか。
区長─『国勢調査の実施』ですね。22年国勢調査は、人口減少時代に突入してから初めての調査であり、緑区もいままで増加の一方だった人口が昨年は減少する月もありました。調査の結果はよりよい区政の推進に役立てていきます。
残念なこととしては『火災・交通事故による死亡者の増加』がありました。昨年は火災・交通事故で亡くなった方が、ともに一昨年の一人から三人（12月８日現在）に増えてしまいました。安全・安心なまちづくりを推進している私としては、本当に心が痛みます。今後とも、消防署、警察署と連携して火災や交通事故の減少に向けて様々な取り組みを行っていきたいと思っています。
─区民祭りは盛り上がりを見せましたね。
区長─昨年も６万人の来場者があり、盛大に行われました。特筆すべきこととして人事交流の一環で島根県益田市や、全国緑区フォーラムからの初出店があったこと。一昨年、区制40周年記念メニューとして作られた、洋菓子やせんべいなどを販売し、大好評でした。
─３月には白鴨トンネルが開通、11月にはＡＰＥＣもありました。
区長─トンネル開通により、周辺道路の渋滞緩和につながったと思います。また、11月にみなとみらい21地区で行われたＡＰＥＣも横浜をアピールできた大きな出来事でした。会場付近の厳重な警備も話題になりましたが、緑区においても、テロ対策訓練などを実施し万全な体制で臨んだことも記憶に新しいところです。
芸術・文化活動のさらなる活性化を
−今年の重要課題を教えてください。
区長−『区総合庁舎の耐震問題』は大きな課題です。災害時に区の災害対策本部となる区総合庁舎は現在、耐震基準に適合していない状態です。その対策として、既存の庁舎の耐震補強工事を行い、消防署については旧中山小学校跡地に移転することを考えております。昨年の11月に区民の皆様を対象にアンケートを実施しましたが、500通近い回答が寄せられ、区民の皆様の関心も高いと改めて感じました。頂いた様々なご意見を参考にしながら、早期に耐震化を実施していきたいと考えています。
整備までの対応としては、区災害対策本部の代替施設である「ハーモニーみどり」へデジタル防災無線機を整備し、1月から本格稼動していきます。
−緑区の特色である「農」についてはどのように取り組みますか。
区長−区政運営方針の「環境にやさしいまちづくり」の取り組みで、「区内の『農』の魅力の発信」があります。昨年、この一環として農作物の直売所マップ1万部を発行しました。広報紙での区内農作物の紹介や、11月には直売所イベントを開催するなど、「都市の農」の魅力発信に努めています。今年もさらに、魅力発信を進めていきたいと思っています。
−玄海田公園ではバーベキュー広場のオープン予定があります。
区長−玄海田公園は気軽に健康づくりのできる場や環境保全活動、スポーツ・バーベキューなどが楽しめる総合公園として整備を進めています。人工芝の運動広場が昨年4月にオープンしていますが、バーベキュー広場は平成23年中にオープンする予定です。この後も引き続き、平成24年度にかけて樹木地の散策路整備などを行います。
−長津田駅北口再開発もいよいよ着工しました。
区長−長津田駅北口再開発事業は、昨年11月に起工式典が行われ、建物の工事に着手しました。竣工は平成25年春を予定しており、待望の区民文化センターも平成25年度中にオープンする予定です。
区民文化センターが完成することで区民の芸術・文化活動が一層盛んになることが期待されます。またこれまで狭かった北口の道路が拡幅され、交通広場が整備されることで、駅利用者の利便性が高まります。
しかし、長津田駅の南北をつなぐ都市計画道路「長津田奈良線」や「長津田駅北口線」については、事業化がされていません。また、長津田駅南口の駅前広場の拡幅ができていないことや区民文化センターが完成するものの、より座席数の多い緑公会堂（約500席）については、バリアフリー化が十分でないことも課題であると考えています。
−最後に区民へのメッセージをお願いします。
区長−区民の皆様、あけましておめでとうございます。昨年もみどりのわ・ささえ愛プランの策定をはじめ「安全・安心みんなにやさしいまちづくり」の実現に向けて、皆様方の温かいご理解・ご協力を頂き、誠にありがとうございました。今年も笑顔あふれる明るい緑区になりますよう、区役所職員一同頑張ってまいりますので、引き続きご理解・ご協力を頂きますようよろしくお願いいたします。
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