“努緑(どりょく)の継承”県政報告【3】 今年度予算とがれき処理について 神奈川県議会議員 やなぎした剛
先月23日に神奈川県議会第1回定例会が閉会しました。今回の定例会では今年度の予算である全会計2兆8131億円、一般会計1兆7730億円が確定しました。震災の影響や円高などから厳しい財政状況になっています。
主な歳入(一般会計)の割合は、県税が56%、地方譲与税6%、地方交付税5%、県債が17%となっており、歳出(一般会計)は、教育費34%、民生費19%、警察費11%などです。
県民一人あたりにあてはめると、総額約19万5千円。内訳は教育費6万6100円、民生費3万6300円、総務費2万1300円、警察費2万1200円、土木費1万2400円、衛生費5200円、その他3万2900円となっています。
意見書・決議案では、「政府に対し震災がれきの処理を求める意見書」や「社会保障と税の一体改革について地方の意見を踏まえるよう求める意見書」「電力制度改革の推進等を求める意見書」「災害廃棄物の広域処理を推進する新たな法整備を求める意見書」などが可決されました。
初の一般質問を行いました
今回の定例会では、初めて一般質問に登壇しました。質問は、ゴルフ場利用税やスポーツをする場の確保の重要性、イベント誘致などの「スポーツ振興について」や「放課後児童クラブの制度的な位置づけ」、「都市部の緑地保全について」です。
また、緑区にも密接に関係がある「都市農業問題について」では、野焼き、後継者不足、相続税等の課題に触れながらも、地産地消の重要性を訴えました。県は、県内の農業系大学と農業振興に関する連携協定を締結しており、この新たな取り組みを課題解決にむけどのように生かしていくのかを質問しました。
震災がれきの視察へ
先月30・31日に岩手県宮古市へ震災がれきの視察を行いました。神奈川県では、がれきを受け入れる方針を表明しておりますが、まだまだ県民の方々への説明、理解が得られず、進んでおりません。現地で見て感じたことは『がれき処理なくして復興なし』という思いです。
岩手県内のがれき処理が必要な量は約182万トンで、処理能力は約125万トンです。約57万トンは復興のために広域処理に頼らざるをえないのが現状です。
神奈川県議会では、受け入れに賛成表明しており、実現させるために、安全を確保できる放射線測定の徹底と住民理解が必要です。一日も早い受け入れ実現へ向け、県では取り組みを検討しています。
|
「紅麹」から考える安心な暮らし4月4日 |
|
|
|
|