第29回神奈川工業技術開発大賞で地域環境技術賞を受賞したアルバック理工株式会社代表取締役社長 五戸(ごのへ)成史(なりし)さん 竹山在住 57歳
モットーは現場第一主義
○…「このような大きな賞を頂けるのは光栄な事」と、100度以下の低温の湯と水を利用して3kWの発電をする可搬型小型発電システムが受賞された喜びを話す。その一方で、現在の実証試験機の製品化にはまだ時間が必要なのが現状。「世の中に出回ることがゴール地点でもあり、またエネルギー問題に貢献できるスタート地点でもあるんです」と引き締まった表情を見せる。
○…高校時代に分子生物学に興味を持ち、東北大学理学部進学。そこでは、一から新しいものを作り上げることの素晴らしさに魅了された。卒業後は「真空を利用した技術開発の経験を生かしたい」と考えグループ会社に入社。20年以上に渡り、半導体製造装置の開発部署で技術畑の人生を送ってきた。「現場第一主義」と話すように、納入装置に不具合が出た際、一つずつ原因を自身の目で見て確認し解決してきた。「徹夜になるときもありましたよ」と苦笑い。社長となった今も、根底にある現場第一の想いは変わらない。
○…これまで研究所長や半導体装置事業部長を歴任し、8月末に社長就任となった。静岡県三島市から竹山に住まいも移し緑区民に。現在は環境の変化をきっかに、大学生の時に始め、7・8年前から健康維持のために再開したテニスを楽しむ場所を探している最中だ。「緑が多くて住みやすい環境ですね。これからは、イチョウや桜などで季節を感じていきたい」と緑区の印象を語る。
○…自身が長年技術畑で過ごしてきたからこそ、約6年をかけてシステムを作り上げた研究開発部の苦労も理解している。だからこそ、これまで有効活用されていなかった低温廃熱という難しい分野にチャレンジしてきたことに「大きな意味がある」との社員への称賛の一言には重みがある。「環境問題が叫ばれる世の中に貢献できるような技術開発に努めていきたい」と今後の展望を語った。
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