横浜市緑区囲碁連盟の理事長 笠井 大二郎さん 中山町在住 71歳
囲碁は人生の財産
○…「念願でした。出場した選手が頑張った結果です」。横浜市各区囲碁連盟対抗戦で監督として初優勝に導いた喜びを語る。試合は6対6の団体戦。1、2回戦と順調に勝ち進んでいくうちに優勝の2文字が脳裏をよぎった。一方で、「普段通りに打てば大丈夫だから」と、選手が優勝を意識しないように優しく声をかけ、緊張をほぐすことに注力した。
○…大学で仲の良かった囲碁部主将から「数学が得意なら強くなる」と言われたことが囲碁を始めるきっかけとなった。「食堂の机や椅子が白と黒に見えるほど夢中になりました」と話すように、約1年で2級程度の腕前に上達。就職した会社でも囲碁部に所属し25歳の頃に初段となった。「段が一つ上がればまた一つ上を目指して続けてきました」。約半世紀に渡り継続してきた結果が、日本の囲碁を代表する日本棋院六段、公認審判員という形に表れている。
○…「今思えば、囲碁は人生の財産になっています」と語る。対局を重ねるごとに人と人との輪が広がった。「やっぱり同じ趣味の仲間が増えていくことが一番楽しいね」。手帳にはびっしりと囲碁関連の行事が書き込まれている。一方で、カラオケで歌うことも楽しみの一つ。「やっぱり五木ひろしかな」と笑ってみせる。小中学生の時はコーラス部、大学ではグリークラブに所属し男性合唱の全国大会で3位になった経験もあるほどの美声の持ち主だ。
○…「囲碁をもっと普及させたい」と考え、60歳の時に緑区囲碁連盟の門を叩く。これまで囲碁を通し人とのつながりを実感してきた。だからこそ理事長就任後、大勢の人に親しんでもらうように年間行事の参加人数目標を具体的に設定。小学校の囲碁クラブや地域の教室で講師を務め親睦強化を目指し活動した結果、子どもや女性も増えた。「子どもたちには囲碁を人生の財産にしてほしい」と願い、今日も基盤の前に座る。
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