2月19日(火)、長津田地区センターで人形の作品展を開く 南 ヨネ子さん 長津田町在住 99歳
心表す人形の魅力伝える
○…30年を迎えた長津田地区センターの開設時から同館内で人形づくりの指導にあたってきた。「百寿の祝い」にと、センターからの依頼で個展を開くことに。「節目にこのような会を開いて頂きうれしい。人形を楽しんでもらいたい」と微笑む。現在、蛤を使った「創作人形」づくりなどの講師を務める。「30年間続けている生徒さんもいらっしゃるんですよ。皆さん、熱心に取り組んでいます」
○…「人形一体一体が自分の子どもみたいなんですよ」。これまで制作した人形は数え切れないほどだという。一体にかけるこだわりは強い―。テーマ、対象を決め、それらに関する本などの資料を読み、イメージを膨らましながら制作にあたる。「例えば宮本武蔵のヒロイン役を作る時はその性格、しぐさを研究しました。ヒロインの心が一瞬、私に乗り移り、その心情を人形の表情で表現できたと思います」。ここに人形づくりの魅力があるという。
○…戦後まもなく人形づくりを始めた。子どものおもちゃが戦争で無くなってしまい、「何か作ってあげたい」と思ったのがきっかけ。「新聞の3行広告に、『人形作り教室』の生徒募集が載っていたんですよ。すぐ申込みました」。学校で専門的に学んだ人形を、子どもたちに”おもちゃ”として作っているうちに、近所から「教えてほしい」との声が。みんなで人形づくりをする楽しさを知ることになった。「人が好きなんですかね。お喋りしながら、みんなで人形を作る時間はかけがえのないものです」。指導の原動力となっている。
○…「高齢者に人形づくりを通して元気を贈る」が夢だ。自身が得た、人形を作ることが人とのつながりや楽しさを生むことを第2の人生を歩む人たちに伝えたいと考えている。今でも制作に没頭すると深夜にかかることも多くその情熱は尽きない。「技術だけでなく、人形で自分の思いを表現できる『魅力』を、みなさんに伝えていきたい」
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