緑区版 掲載号:2013年5月30日号
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ヨコハマから世界へ―連載 難民の「声」を伝える 【2】シリア支援団体 サダーカ

シリア難民を訪ねる(サダーカ提供)
シリア難民を訪ねる(サダーカ提供)
 「革命」という名の紛争がシリアで勃発したのは2011年3月。自然と歴史に囲まれた町並みだけでなく、シリアに暮らす人々の日常も崩壊。未曾有の殺戮(りく)から逃れようと隣国・ヨルダンには今なお、多くの難民が流れ込んでいる。

 横浜市神奈川区に事務局を持つシリア支援団体「サダーカ」(田村雅文代表)が立ち上がったのは昨年3月。シリア駐在経験のあるメンバーが「声なき声を伝えよう」と奮い立った。平和だった頃のシリアを伝える写真展や講演を行い、集めた資金でヨルダンに逃れたシリア難民を支援している。田村代表が7月からヨルダン入り。メンバーもリレー形式で渡航している。

 ヨルダンのシリア難民は約40万人。同団体が支援するのは、キャンプに入れない8割の人々だ。日雇労働をしながら家賃を稼ぐ父親、爆撃で足を切断され働き手を失った家族、両腕に子どもを抱えた母親―。街の人々から情報を集め、支援を必要としている難民を探し出していく。

 寄り添うはずのNGOは物資の配給作業に追われ「話を聞く場合ではない」と音を上げていた。それでも1日2000人のペースで難民は増え続ける。「まず難民発生の根本原因である紛争を終わらせなければ。難民が何を望んでいるのか、本当の声を聞こう」。日本で集めた募金や洋服などを渡しながらシリア難民の生活に入り、声を拾い集める活動に力を注いだ。

世論に訴える

 「自由や民主主義なんてどうでも良い。ただ殺し合いが終わるのを願っている」―口を閉ざしていたシリア難民が、本音を漏らすようになった。これをきっかけに今年2月、同じアジアの日本から世論に訴えようと「Stop killing in Syria」キャンペーンが始まった。「シリアに平和を」「武器を持ち込まないで」―、メッセージを掲げた写真や動画を一般の人々から集め、日本政府や世界のトップに届ける予定だ。田村代表は「日本人は中東の人から尊敬のまなざしで見られている。欧米人には心を許さなくても、日本人には心を許すシリア人に多く会った。止められるのは日本以外にはないと思う」と訴えた。

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