「緑スポーツセンター」所長に就任した 山崎 肇さん 金沢区在住 51歳
「また来たい」施設つくる
○…「スポーツ施設という枠を超えて、誰もが気軽にくつろげる場所にしていけたら」。スポーツセンターを利用者にとって「自分の家」のような存在にしていきたいと考えている。そのために責任者として大切にしていることは「譲り合いの気持ちの創出」。多岐に渡る施設利用の中で、利用者同士が自然に譲り合える雰囲気をつくり出すことで、また来たいと思える”居心地の良さ”を生み出す。
○…先月末までの2年間、千葉県のスポーツ施設で責任者を務めてきた。初めのうちは、利用者の満足を考えるあまり、教室の内容など設備やサービスの充実に心血を注いだが、次々と様々な内容を発信するうちに「満足にはゴールがない」という答えにいきついた。「人の心をもっと大切にしなくてはならないと我に返った。まずは気軽に、気楽に、また来たいと思える場所であること。自分が通うならそれが一番大事だと」。そう考え始めると自然と利用者は増えていったという。
○…意気込んでいた肩の力をふっと抜き、利用者の声に耳を傾けてみた。「特別なイベントよりも地域のスポーツ施設としての通いやすさ」「利用者同士が仲良くなれる雰囲気」など、思いもよらぬニーズがそこにあった。「人と人との心地よいつながりがある場所をつくりたい。この体験が今の私の原点となった」
○…学生時代は水泳選手として全国大会に出場するなど活躍した。卒業後はスイミングコーチとして指導者の道に進んだ。「競技者としての挑戦も素晴らしいものだが、人の笑顔を創出する仕事もまたやりがいのあるもの。本当に楽しい」。仕事は楽しむものという認識だ。「自分自身が仕事を楽しんで笑顔でいることが、施設の雰囲気を明るくすると思う。とても些細なことだけれど、そういう視点を大切にしていきたい」。スポーツを通じ、笑顔を育む仕事への情熱は尽きることがない。
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