先月、「社会を明るくする運動」作文コンテストの神奈川県公立小学校長会会長賞の表彰を受けた 緒方 千風さん 山下小学校6年
読書が「新しい自分」育てる
○…国が犯罪のない地域社会を目指し推し進める「社会を明るくする運動」。その一環として毎年行われている作文コンクールで県内の小学生3380作品のなかから高い評価を受けた。「こんなすごい賞を自分が取れるとは思っていなかった。自信がなかったのでびっくり」。両親からの「すごいじゃん」の言葉がその喜びを更に高めてくれた。
○…「犯罪に関わったことがないのでどのように描くか困りました」。なぜ犯罪を犯してしまうのかについて作文づくりを通して考えた。「答えは分からなかった。でも、人それぞれ何らかの理由があるはず」と犯罪者への理解の必要性を示した。そう考える背景には2年前から始めた小説の執筆がある。学校生活の合間を見て自分に似た女の子を主役にした作品を中心に描いている。「私の作る作品にも悪い人は出てくる。その登場人物にも気持ちがあることを作者である私が一番知っていたので」と振り返る。「でもやっぱり犯罪者が近くに居たら怖い。難しい問題ではあるけれど」
○…2週間に1冊程度の読書が日々、自分を成長させてくれている。自身の性格を人見知りと感じることがある。「ある本に出会い、『行動が人を変える』ということを学んだ。笑顔で友だちと話すことを意識したらみんなと気兼ねなく話せるようになった」。最近読んだ直木賞受賞作、池井戸潤氏の『下町ロケット』では”諦めない心”を学んだという。「『人生は1度だけ』と思いたくさんのチャレンジをしていこうと思った」
○…夢は小説家になること。「いろいろな人の心を考えるのが好きなので」。今も執筆を通して新たな視点を発見し自身の成長につなげている。「4月から中学生。期待と不安が半々」。入学したらこれまでやったことのないスポーツにも挑戦してみようと考えている。「TVで見て恰好良かったのでバレーボールなんかいいな」。ワクワクしながら自分自身の物語を紡いでいく。
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