横浜市 樹木医導入で事故防止へ 約2万8000本を点検
横浜市は街路樹の倒伏を防止するために、ベッコウタケなどの菌が寄生しやすい8種類、約2万8000本を対象に、今年度から4年かけて、樹木医による点検を開始する。
市内には現在13万本を超える街路樹があり、景観形成や大気浄化などの役割を果たす一方で、枯れ枝の落下や倒伏などによって事故が起きる恐れがある。先日も川崎市で枝が落下し、女児が負傷する事故が起きたばかりだ。港北区日吉本町のNPO法人「自然への奉仕者・樹木医協力会」の安部鉄雄理事長によると、「ベッコウタケは根株の内部から腐らせる菌。見た目は健全でもキノコを出している時点でかなり腐っており、突然根元から倒れることもある」という。
対象樹種はユリノキ、サクラ類、ケヤキ、プラタナス、エンジュ、ポプラ類、シダレヤナギ、ニセアカシアの8種類。点検期間は6月から9月末を予定。樹木医による点検で、菌の寄生があるかを確認し、進行具合によって、伐採などの対応を検討するとしている。
市は「人が多く集まる駅周辺など、リスクが大きいと考えられるところから優先的に点検を実施していく」と話している。
歩道並木数1位は青葉区
市内にある街路樹のうち、歩道に植えられている並木数の1位は青葉区で1万5519本(2013年3月時点)、2位は都筑区で9617本となっている。
今回点検対象となる8種類の中では、ユリノキ、サクラ類、ケヤキが市内で最も多く植栽されている。特に青葉区では3種すべて1000本を超え、都筑区ではケヤキが1000本を超えている。緑区ではサクラ類、港北区ではユリノキが多く植えられている。
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